私の予想に反して、東京がオリンピックの招致に成功した

私が昨日のブログで日本人が好きと書いたから喜んでいると思われるかもしれないが、実は、相当な危機感と若干の憤慨をもっている

正直に言うと、私は、この決定で得をする立場の人間だ

券が当たるかどうかはわからないが、ホテルを取らなくてもタクシーで行ける範囲だろうし、それ以上に、今、塩漬けになっている株やリートも動くだろう

ただ、いくつかの点で、日本にとっては不幸がさらに広がることになるだろう

まず、間違いなしに、地方と東京の格差が広がる

もちろん、世界中の人が日本にくるので、そのおこぼれで観光に来る人も出るかもしれない

ただ、おそらくは、それも京都とか富士山くらいのものだろう

アテネに行った時は悲惨だったが、東京は食べ物もおいしいので、東京にいっ放しの人も多いかもしれない

結局、観光も東京の一人勝ちに近い状況だろうし、そのときに東京のよさを知ればリピーターも増えるかもしれないが、日本全体が潤うようにはあまり思えない

今後は、インフラ整備、道路の整備(東京の邪魔な電信柱が減るのは嬉しいが)なども東京を中心に勧められることだろう

地価も東京だけは上がるだろう

ホテルなども建築ラッシュになるかもしれない

しかし、地方は人口が減るし、オリンピックのインフラ整備や、観光などで、ますます東京だけが求人があるという状況になるから、もっと減る

ということは、地方では地価も下がる

バブルのころ、東京生まれで、持ち家の人の子供は、どんな学校を卒業していても、地方出身の東大卒の人に、40歳時の資産ではまさっているというような調査が出たことがある

東京生まれの人間だけがリッチという時代が再来するかもしれない

テレビでは手放しで喜んでいたが、あくまでも東京目線である

あるいは、芸能人は、これで特番が増えて仕事が増えると思っているのかもしれないし、自分だけは、特別待遇の席に座れると思っているのかもしれない

アテネでオリンピックをやったときは、ホテルが1泊30万円にはねあがっていた

1泊2-3万円レベルのホテルでそうだった

東京でオリンピックをやったところで、東京に泊まれる親戚がいないことには、泊まることもできない

また、席だって、特権階級の人以外は、抽選になるだろう

地方の一般庶民がなんで喜べるかわからない

さらに、スポーツ庁をつくって、今後は、どんどんスポーツを振興していくらしい

実際、招致が決まった際に、中学受験も大学受験もしていない首相の隣では、「知育より体育だ」と公言した、文教族のドンで、加賀市のAV業者の後ろ盾とされる人物も万歳していた

そうでなくても、中国や韓国に学力で負けているというのに、さらに学力を落としてどうするのだろう?

今回の票読みでは、韓国や中国との関係が悪いので、彼らが邪魔に回るとされていた

アフリカは中国の影響力が強いので票がとれないとか、アジアも苦戦するだろうとされていた

第一回投票であれだけ入ったところをみると、彼らはあまり邪魔をしなかったようだ

イスタンブールが負けたのにしても、反政府デモをやるような国にはオリンピックをやらせないということをアピールしたいという多くの国の思惑に合致していたのだろう

韓国も中国も、都市部と地方の格差に悩んでいる

日本はそれが比較的少ないのでうらやましがられていたが、日本もそうなることで、自国民の不満に対する対策にしようとしているのかもしれない

それ以上に、韓国も中国も、日本が、知育より体育の国になることを心待ちにしているはずだ

リオでは、オリンピックとワールドカップが終われば、大不況がくるとされ、もうすでに投資が引き始めている

確かに、オリンピックで一過性に、東京を中心に景気がよくなるだろう

そして、安倍氏も次回の総選挙でも勝つことだろう

問題は、2020年以降の日本なのだが、誰もそんな心配をしないほうが背筋が寒くなる

そして、東京が勝ったおかげで、広島五輪は、少なくとも被爆者が生きている間の開催はなくなった

従軍慰安婦問題などで責められっぱなしの国が、国際法違反に蹂躙されてきたことを世界に示すチャンスがついえたのだが、これも、アメリカ隷属主義者には都合がいいに違いない