選挙は予想通りの自民党の大勝ちのようだ

地方が恩恵を受けるような気がしないが、地方のほうが圧勝のようだ

ただ、共産党が票を伸ばしている(といっても、選挙区での勝ちが目立ったようだが)

格差社会化の影響なのか、これだけ高齢者が増え、介護難民が増えている中で、まともに福祉の話を(施設を増やすなど具体的な形で)しているのが、都市部では深刻な問題なのだからか、どちらかはわからない

もし、福祉は票になるということになって、次の選挙の争点にでもなってくれれば、介護うつや、介護自殺、介護殺人などが少しでも減って私は嬉しいのだが

「私は今29歳です。
私はポルノグラフィティのファンなのですが、新藤晴一さんという、ポルノのギター担当の方が書いた「自宅にて」というエッセイで、晴一さんが29歳のときに、29歳と30歳の間の壁を意識したということを読みました。
だからなのかもしれませんが、今の20代最後の時間はものすごく貴重に感じていて、いろんなことをしなければなと思っています。
和田さんは20代のときまでに、これはやっておいた方が良いというアドバイスみたいなことはありますか?」(引用終わり)

実は、若いころは、ものすごく、大学に現役で受からないと、人生を出遅れるとか、20代で絶対に、ホンペン(まともに劇場にかかる映画)を撮るとか気負っていた

追い出された名門塾(今も東大に年に200人以上合格している)を仲間と組んで始めたのが、23歳、今の通信教育の会社を開業したのが26歳(当時は学習塾だった)、『受験は要領』がベストセラーになったのが27歳

ちょっと天狗になっていた時期もあったが、28歳で、患者さんに自殺される経験をして、医者としての非力を痛感して、まじめに勉強しようと思った

今のところ、それ以降、患者さんに自殺されるという経験はしないで済んでいる

31歳で留学して、初心に戻った気がしている

結果的に映画が撮れたのは47歳のときだった

そして、今は、すぐに成功することより、いくつまで生き延びられるか(映画監督として、文筆家として)を、いちばん気にしている

何が言いたくて、こんなことを書いたかと言うと、受験生時代や、20代の最後は焦るものだし、受験生に関しては、現役で合格するつもりで勉強しておかないと、浪人してもうまくいかないことが多いから、焦る気持ちは悪いことではないが、結果的に、浪人しても(実際、東大などの同期を見ている限り、浪人時代に、将来のことを考えている浪人生のほうが、社会的に成功している人が多い)、20代で思うようにいかなくても、その後、いくらでも挽回が利くし、いつまで勉強するかのほうが大切だというのが、私の実感だということだ

確かに、昔と違って、20代まで夢を追いかけてフリーターをやっている人が、非常に正規雇用の口を得るのが難しい。昔はパラサイトシングルと言うと優雅な感じだったが、今は、正規雇用が得られないので、仕方なしにパラサイトしている人が多いという山田昌弘氏の指摘は正しいと思う

でも、将来の夢は捨てる必要もないので、勉強だけはしておけ、仕事だけはしっかりしておけとおじん臭いことを言いたいのだ

さて、先ほどのいつまで生き延びるかという点で感じさせられるものがあった

昨夜は、お気に入りのジャズバーで、Freda Payneのコンサートを聴きに行く

1970年にBand of Goldでミリオンセラーを飛ばした、アメリカのソウル・ジャズシンガーのようだが、1970年にヒットを飛ばしたように、1942年生まれ、だから、70歳ということだが、とにかく若い

声量もすばらしい

最後に、このBand of Gold を歌った時はのりのりだった

ピアニストが彼女のプロデューサーで、グラミー賞をとったこともあるという作曲家とのことで、伴奏もすばらしい

彼が来年、フリーダが出すアルバムをプロデュースするらしい

実は、このジャズバーでは珍しいことなのだが、フリーダが呼んだのか、いろいろな元セレブのような人がきていた(フリーダガステージから名前を呼んだ)

モータウンレコードの偉いさんや現役シンガー(途中でステージに立ったが、めちゃくちゃ歌がうまい)、プロのテニスプレーヤー、記憶が少し飛んでいるが、いろいろな人の名が呼ばれた

そして、フリーダの妹のScherrie Payneはダイアナロスとシュープリームスで歌っていたというが、この人だってもう68歳だ(ロスも同い年のようだが)

お客さんの層といい、呼ばれたゲストの人といい、そしてフリーダといい、アメリカのオールド・パワーがさく裂していた

アメリカは若者の国と思われがちだが、マイク・ウォーレス(88歳までキャスターを続けていた。さすがに昨年亡くなったが)のような人や、ドラッカーもそうだが、できる人は90くらいまで平気で現役でいる

私もいつまでも現役でいられるように、細く長くやっていきたい