昨日は、サンタバーバラにワイン商の知り合いに会いにいく

久しぶりにほしかったワインを買う

私が生涯に飲んだボルドーの中でいちばんおいしかったパーカー100点のラフルールの82年を買う

カリフォルニアのワインフェスティバルというのをやっていて、いろいろとテイスティングを楽しんだ後、セルタンの82年をそのワイン商の方からごちそうになる

本当に柔らかいいいワインだ

病を抱えながら、生活保護バッシングの中で、子供が一生懸命勉強して、その子供が公立の大学(さらに上を目指されているとのことだ)に進学されたお母さまから、「生活保護バッシングの渦中で恐怖に怯える私たち親子には、その立場に同情してくれる慈愛の精神を持たれた先生のブログには大変勇気をいただきました。息子も、貧乏人でも勉強して良いのだ、勉強したら進学する権利もあるんだ、と自分を肯定的に捉えるチャンスをいただいた事に大変感謝しております。」(引用終わり)というメッセージをいただいた

他にも、私の『受験は要領』を読んで慶応に入ったという方からは、「『答えから読んで覚えろ』等、あの本の内容は今でも社会人として活動するにあたって、十分通用すると感じています。
あーだこーだ言ったって、一定の知識量がなければ応用も思考力の基礎さえない、ということに気づけるだけでも受験勉強の価値は十分あると思うのです。」(引用終わり)というメッセージも

こういうメッセージをいただけるから、仕事が続けられるし、ブログも書く気になる

「和田先生は金持ちに金を使わせようとしておられるようですが、これは多少骨の折れる話ではないかと思います。
なぜなら、資産家はケチが多いのは、日本だけでなく世界全体でも見られる傾向です。(中略)
金持ちと言えども人間ですから好きでないものに金を使いたくないと思うのは自然な感情です。
それよりは消費を増やしたいならお金の教育を人々に浸透させたほうがいいと考えます。
好きなものに金を使うのは悪いことではない、戦略、計画をたて実行した贅沢は浪費ではないという考え方を啓蒙も浸透させたほうがいいでしょう。」(引用終わり)

これは、事実だが、日本の金持ちはアメリカの金持ちと比べてもケチがひどい

自家用ジェット機をもっていても、駐機代が高くて(もったいなくて)、グアムあたりに止めているので、実際には使わないという笑えない話を聞いたことがある

そして、自家用ジェットを持っている人も含めて、日本の金持ちの金の使い方がしょぼい

その上、子供に残すことばかり考えるので、ビルゲイツやウォーレンバフェットのように寄付をする人もいない

憲法9条改正や国連安保理の常任理事国入りに賛成する財界人は多いが、国のために余計に税金を払おうとする金持ちもいない

こんなに金持ちがケチな国で、戦争をやっても負けるだけだから、あと福島の一件でも、福島の人を差別してまで、自分の命が惜しい人も多いから、戦争などできるわけがない。だから、9条など改正すべきでないと私は思う

国のために金を出すというまともな金持ちが増え、国のために命を捨てるという若者が増えれば、そのあとに9条を改正してもいいだろう。アメリカがモンロー主義をやって国力をためたように、日本も平和憲法を言い訳にして逃げ回っているほうが、ケチ金持ちがいる限りは正しい選択だろう

そういう点では、このメッセージの主の言うような、お金の教育は大切と思う

さて、本日、私がもっとも気になったメッセージ

「自分で付加価値を提供してお金を稼ぐ生産性の高い人は
おそらく楽しく仕事していると思います。
なので働きながら、毎日楽しんでいます。
辞めないと思います
自分で稼いで十分お金がある人がほかに楽しいことがあるなら
仕事をやめてもいいでしょう。」

実は、成功者というのは、仕事が好きな人が多い

松下幸之助氏にしても、税金が高すぎて、働くのがばかばかしくなるというような意味のことをおっしゃっていたはずだが、亡くなる直前まで何らかの形で働いていた

だから、累進課税を多少きびしくしたところで、仕事が好きなので、働いてしまうだろう

私にしても、映画に関してはノーギャラでも監督は引き受けたい

楽しいことで金をもらうのはむしろ悪い気がしてしまう(ほかの職業監督の方は怒られるだろうし、だから素人といわれるのだろうが)

だから、生産性の高い人から税金をたくさん取ることにして、それでも仕事が好きで続けるのなら文句は言うなと言いたいし、税金が高いからばかばかしくなって働くのをやめたというのなら、その考え方もありだと思う

「お金を自力で稼げない人が生活保護の範囲内でやるのは?
和田さんは親からお金をもらうのと国からお金をもらうのは何が違うと思いますか?
生活保護の場合は、お金が最低限しか支給されない事でしょうか」(引用終わり)

生活保護の人は多くは後ろめたいと思っているが、金持ちのどら息子は当然の権利と思っている

生活保護の人は小さくなっているが、金持ちのどら息子はいばっている

生活保護の人は最低限の暮らししかできないが、金持ちのどら息子はリッチにやれる

これだけでも十分な違いと思うが、私がいちばん違うと思うのは周囲、とくにできる人間への悪影響だ

生活保護があると、働けるのに働かない人が増えるという人がいるが、収入やうっとうしい監視もあって、やはり仕事があれば、生活保護はいやだと思う人のほうがマジョリティだろう
(むしろ、生活保護程度でいいから働きたくないというのなら、心に問題があるか、教育に問題があるかだろう)

でも、努力している人より、金持ちのどら息子のほうがリッチにやっているのを見せつけられると、勉強のできる貧乏人の子供などが、やる気をなくす

実際、山口県では、東大卒が議員になるのが当たり前だったのに、小学校から東京の付属校にいっている世襲が当選するようになると、あるいは、世襲のほうを親が応援する姿をみると、秀才が勉強しなくなり、東大合格者数は激減した。群馬県も同じだ

私は、今でもバブル時代に、電車の中で、おそらく名門中学の受験生と思しき小学生が(名門塾のバッグだか、ランドセルのようなものをもっていた)「開成に受かって、東大にも受かっても、どうせ家の一軒も建たないもんな」と言っていたのが忘れられない

バブル期には、都心の土地持ちの子はスーパーリッチなのに、東大出のサラリーマンが郊外の狭いマンションを買うのがやっとだった

あれから20年以上たつが、あの子はどうしているのだろうか?