週刊誌を捨てる前に記事を一通り見渡していたら、私の尊敬する高山正之氏が、ベトナムでも、日本に関するねつ造史観がまかり通っていると書いておられた

要するに、ベトナムの独立運動を日本軍が助けてきたし、ベトナム人を殺さないように努めたのに、フランス軍と同列に虐殺のようなことをしていたように書かれているらしい

それに比して、アメリカはソンミなどで大虐殺を行ったのに、表現はものすごくマイルドになっているそうだ

高山氏は、ベトナム人が金のある国に媚びているのだろうと書いていたが、それだけとも思えない

もちろん、その要素もありえるから、日本も韓国や中国に負けない金のある国にならないといけないのだが、相変わらず為替頼りで、内需がぼろぼろの貧乏国であり、それを勧める政策がとられているから、ベトナム人が、日本人よりアメリカ人や中国人にこびるのもよくわかる

本当は、国民に金をもたせることが、外国にお客さんと思われるために重要なことなのだが、格差を作って、けちな金持ちに金をもたせる政策では外国人にはお客さんと思ってもらえない

ただ、もう一つの可能性はある

それは、日本には情報機関がないということだ

アメリカの情報機関は、もちろんスパイ活動もかなり激しくやるのだろうが、戦後のいちばんの課題は親米国を作ることだった

実際、アメリカが戦争をやっても、その国を植民地にはできない

これが戦後の枠組みである

だから、一応、政権を妥当したあと、選挙をやって親米政権をつくらないといけなかった

そのために援助をするという手もあるが、そんな金がなくなったら、洗脳という手段しかない

アメリカ型の改革をやれば、自由が得られるとか、職が得られるとか、将来の収入が増えるとか、古い宗教のしきたりでは幸せになれないとか信じさせて、旧勢力の人間に選挙で勝つのが大切になる

そのために、CIAとかUSIAとかいう期間が大活躍してきた

ベトナムのような国でさえ、新米世論を作れたとすればたいしたことだ

日本は情報機関がないから、いいように情報操作をされるし、外国でも日本のイメージは悪くなる一方だ

軍隊を強くして、たとえば北朝鮮に勝ったとしても、民主化した後、反日世論が高まれば、賠償まで要求されかねない

実際、北朝鮮が韓国に併合されるようなことがあれば、韓国のことだから、拉致がでっちあげだとか、戦前に何十万人も強制連行している国が、たった数十人のことで大騒ぎするとか言いかねない

慰安婦問題をみても感じることだが、日本は情報機関がうまく働いていないから、韓国(この国にはまともな情報機関があるから、大韓民航機の爆破だって、みんな北朝鮮のせいだと信じているし、自国で禁止したパチンコ屋の合法化にも成功しているし、都心部で白昼堂々と金大中を拉致している)にいいように世界中の人が情報操作される

インテリジェンスのない首相にはわからないだろうが、軍隊を強くすることより、まともなインテリジェンスを作るほうが急務だし、金もかからない

このためには9条の改正など必要はない

うちは戦争のできない国ですという顔をして、あちこちの国で情報操作をするほうが、よほどいろいろな国を実質的な植民地にできると思うのだが