昨日のブログに対して、早速、教師の方から、こんなメッセージをいただいた

「今日の「受験勉強の邪魔となる教師」の内容は、本当におっしゃるとおりです。
結果も出ない従来発想で、のただひたすら「量」を増やすのを受験指導に効果があると思っている教員がどれだけいることか。
なかにはそれでも結果を出す生徒がいますが、その場合はすべて教員の指導のたまもの、結果が出ない生徒は、すべて生徒の怠けに教員は理由を帰結します。
これではいつまでたっても発想の転換をまったくはかれません。数学は暗記だ、というお考えはなどは合理性を考えればもっともですが、従来法の呪縛に陥った数学の教員には理解できそうもないと思います。(略)自分は勉強の指導は、スポーツの指導に比較し著しく改善が遅れているように思います。
30年前の学習指導と今日に指導は、思想的には何も変わっていないように思います。
スポーツの世界(柔道などはだめでしょうが)の進歩とは大きな違いです。
そんな危機感から、自分も微力ながら1年半前からブログで情報発信し、講演会やセミナーなどをしています
しかし、現実の教育現場のかたくなさを見ていると、日々絶望的な気持ちになります。」(引用終わり)

私も教師がみんなひどいとは思わない

こういう立派な先生もいるし、おそらく私が、『受験は要領』を出した25年前と比べると、かなり私の考えにも理解を示してくださる教師は増えている

教師という職業柄、生徒の幸せを考えたり、彼らができるようになることに幸せを感じる人も多いようだ

ただ、その一方で、やっても生徒の学力が上がりそうにない宿題を出したり、自己満足としか思えない授業をしたり、できないのをすべて生徒のせいにしたり、あるいは生徒の学力や理解力を無視した授業やカリキュラムを押し付ける教師も多いのは確かだ

私立学校の場合、進学実績が生徒募集に影響するのに、学校はつぶれないと思い込んでいる教師も多い

私がかかわっている学校も、経営陣はかなり協力的なのだが、末端の教師には、それが伝わっていないことが少なくない

昨日は、京都で『「わたし」の人生』の上映会

こういう上映会がもっと全国で開かれるように今年はがんばるつもりだ

トークショーもあって、大阪で前泊して、ちょっと飲んだ

その中で、憲法改正に賛成の声があった

前から言うように、私は9条は、日本が「富国」に戻ってから強兵という立場だが、憲法9条改正論者にも2種類いることを忘れてはならない

一つは、日米安保をやめるための憲法改正論だ

自前の群をもって安保から自由になる

沖縄では毎年140人も米兵の何らかの犠牲になっているのだから、この考え方なら私も受け入れられる

もう一つは、安保護持の上で、集団的自衛権を発揮できるための憲法改正だ

要するにアメリカのために兵隊がだせるようにわざわざ9条を変えろという人たちだ

驚くべきことにそういう人のほうが、政治家にも国民にも主流派なのである

ただ、私は中国がいくらGDPでアメリカを抜かせるようになっても、軍事力でアメリカを圧倒できるようになっても、アメリカは世界の覇者でい続ける気がする

それは、中国にもアメリカの「強欲教」の布教に成功したからだ

中国が軍事的にアメリカを征服できるようになっても、中国の政治指導部はアメリカに隠し財産があるから、そんなことをしない

自分たちが政敵に追い出されてもリッチな暮らしができるようなリスクヘッジとしてアメリカがあるのに、アメリカを中国領にしてしまえば、一生不安のままだ

韓国や台湾が一人当たりのGDPで日本を抜く日が来るといわれているが、地方や貧乏な人が貧しいままだから消費大国になれず、おそらくは輸出依存経済を続けるだろう

要するに金持ちを強欲にしておけば、どこの国も発展が一定以上のレベルにいかない

アメリカもかなり共産主義に近い時代があったし、そのころの理想主義者が当初は日本の占領にかんでいたらしい

そしてその時代に、最高税率が93%に達し、アメリカに中産階級が大量に生まれ、アメリカは世界経済を牛耳るようになった

アメリカの税制にならった日本は奇跡の発展をした

アメリカが70年代に強欲組が政治経済を握り、経済が停滞した

その間に日本はアメリカを抜こうとした

格差の少ない社会にしておいたほうが消費が伸びるし、みんなが少し上を目指そうとする競争をするので生産性が上がる

逆に格差社会にすれば消費も落ち込むし、あきらめる人も増えるから生産性は下がる

また教育によって逆転のチャンスのない社会は、やはり学力低下が起こり国力が落ちる

日本に抜かれかけて危機感を感じたアメリカは、世界中を格差社会にしたり、教育による階層逆転の起こりにくい社会にすることを、アメリカが覇権を握り続けるために重要だと思ったのだろう

そうでなくても金持ちは強欲だから国が強くなるより、自分の財産が大切だ

日本の場合は、アメリカ以上に金持ちとマスコミの結託がひどい

一度、格差社会ができると、マスコミは金持ちの味方をし、テレビのコメンテーターも金持ちの味方しか選ばれなくなった

もちろん、中国も韓国も格差社会という点では同様だから、抜かれる心配は意外に小さいかもしれないが、戦争の恐怖は、私は金持ちが強欲である以上、非現実的なものと思うし、アメリカは世界の覇者であり続けるように思えてならない