進学校で心の病になって、日本の精神医療のひどさを知って、医者になろうと緑鐡に入ったら、講師が自己紹介のところで、「現ニート」と書いていたので、ショックを受けたというメッセージをいただいた

現実には、緑鐡にはニートの講師はいない

例外的に、東大を出た後、よその医学部に在籍しているなどという講師もいる(こういう人は東大在学中から緑鐡の仕事をして、優秀な人なので、現所属が東大でなくても、講師を続けてもらっている)が、卒業してからも無職という人は記憶にない

あと、ことばの定義上、ニートは仕事をしないという条件もあるので、緑鐡でバイトをしているのなら、卒業してから無職であっても、非正規雇用者だから、フリーターということになる

おそらくは、親からの仕送りや小遣いで暮らしているのを自嘲的(東大生は、そのあたりを当たり前に思っていないまじめな人が多い)に、あるいは、そのほうが、学校を辞めた人に親しみがもてると思って、ニートということばを使ったのだろうが、ショックを受けたとしたら申し訳ないとしか言いようがない

顔を見せられない、面と向かった指導でない中で、ちょっとした油断が人を傷つけるのだと反省した

ただ、受験指導という点で、その講師が優秀ではないとは思わない。相手の学力や使える時間に合わせて、あるいは志望校に合わせて、そんなにひどい指導をする人は雇っていないし、きちんとベテランのスタッフがチェックして、直す必要があれば直してから、受講生に送るようにしている

人間的なコミュニケーションを大切にしているので、通信欄とかで、私信のようなこともしているが、おおむね、それが好評なのだが、逆にそれが合わないために辞める方がいるのは、とても残念だ

あと、私のブログの引用についての質問を受けたが、カットアンドペーストのような形で、正確に引用していただけるのなら(誤字は直してもらったほうがありがたいが)、むしろ歓迎する

ときには、書き過ぎかもしれないと思うこともあるが、私なりに、自分の書いたものに責任をもっているし、批判されるのは仕方ないと思う

ただ、口汚くののしったようなメッセージや、私の心を傷つけるようなメッセージ、学問の理論と違うからといって、馬鹿にしたようなメッセージ(多くの場合、送りつけるほうが学問の信者のようになっていて疑えないだけで、教えてもらわなくてもいいような時が多い)はやめてほしいというだけだ

さて、安倍政権が、生保を切り捨てて、復興費を増やすという予算案を出したようだ

数日前も問題にしたように、復興を名目にバラマキをやっていると、かえって働く意欲をなくしたり、その地域の自立に悪影響を及ぼすこともある

生活保護については、確かに7%くらい引き下げた方といって飢えることはないだろう

生活保護の議論をするときに、飢えなければそれでいいじゃないかという乱暴な議論がある

ここには、人間としての最低の暮らしという視点はない

寝るところがあって、裸にならず、凍え死にをしない程度の衣服が着れて、飢えない程度の食事が食べられるなら、それで十分というのなら、収容所と同じだ

歳をとったり、心の病になったり、離婚して子供がいたりで働けない人に、最低限の娯楽だって経験できるようにするというのが生活保護の趣旨だということだ

たとえば、うつ病の人が生活保護を受けているときに、最低限の衣食住と病院代だけでいいのかというと、やはり最低限の娯楽なり、生活に潤いを与えるための費用を用意しなければ、治るものも治らなくなってしまう

そのほうが生活保護費を延々と受けることになりかねない

ちゃんと働いているのに、それだけの金を稼げず、衣食住がやっとという反論もあるだろう

しかし、そういう人は、生活保護との差額分をもらう権利がある

生活保護の引き下げは、ワーキングプアと生活保護の格差の解消のように言われているが、それを信じ込むほうがバカで、ワーキングプアの人のもらえる金を減らすことになるのだ

こうして、貧しい人はどんどん貧しくなっていく

LCCが3倍に飛行機を増やすという

何度も言うが、アベノミクスで金が借りやすくなって元気がいいのは、むしろディスカウンターだ

私の見る限り、人々の賃金をあげない限りデフレは脱却できない

経営者は、デフレが脱却できたら賃金を上げると言いながら、この20年間で17%も賃金を下げた

パナソニックやシャープがちょっと円高に振れて輸出に頼れなくなるとアップアップになるのはそのためだろう

人々との賃金を上げたら、多少高くても買ってくれるようになりますよといっても、そういうリスクを取ろうとしないだろう

リスクを取らないで、人件費を下げていくほうがよけいリスクになるのには、まったく気づいていないようだが

ただ、経営者というのは、必要なときにリスクをとれないのなら、経営者といえない気がする

政治家もそうだが、自分たちが痛みを感じないで、金もうけや票や社会的地位だけをもらえばいいのなら、大衆に期待するほうが甘い