まだ風邪が治っておらず、受験生の子どもにうつしてひんしゅくを買う

昼寝をしすぎて、その後、私の主宰する和田塾緑鐡舎の来年に向けてのミーティング

予備校部門をやっていないので、浪人した子どもの追跡はどうなっているのかを聞いたところ、おおむねきちんとフォローできていることがわかった

たとえば、一昨年(第2期生)は7人の卒業生のうち5人が東大に現役合格したが、残りの二人も一浪で文Ⅰと理Ⅲに受かっていることがわかった

浪人させてしまったことは私どもの責任と言えなくはないが、全員東大に受からせたのは、少し自慢してもいいと思う

通信教育のほうも実績を上げているが、やはり塾部門と違ってやってくれない子のフォローが弱いのが弱点だ(それを解決しようとトライと医学部コースを立ち上げた)

ただ、これだけの実績を上げても、生徒の集まりはよくないし、今は理Ⅲも受かることを示すことができているので、そういうことはなくなるだろうが、できる生徒が、高校の後半くらいで名門塾に移ってしまうという悔しい思いもしている

ただ、6年かければ、おおむね全員東大に入れる(実際に合格するかどうかは、当日のコンディションにもよるが)くらいの学力をつけられる目途はどうにかついた

自分の生徒であれ、自分が監修する学校であれ、東大合格にこだわることに批判はあるだろうが、並のポテンシャル(私の塾部門は、巣鴨とか、豊島岡とか、渋幕とかに1日校で落ちた子が6年の勉強で、御三家にはいったような子を逆転するようなことが多い)の子に、きちんとした方向性で勉強をさせれば、世間がトップ校と思っている学校にでも受かるのだということを示したくてやっている

受験産業をやっている以上、受からせてナンボだし、医者をやっていれば、治してナンボと私は思っている

さて、昨夜は東大医学部の同級生の同窓会

50を過ぎると同窓会に人が集まるというが本当で、半分以上集まった

みんなそれなりに偉くなっているし、いい仕事もしているし、臨床のすごい先生もいる

一次会も、世間では厭味に思われるだろうが、お金があまりかからない学士会館だったが、二次会は和民だった

会費は一人2000円でなんと余ってしまって次回に繰り越すことになった

もちろん医者だから、世間と比べて特別に貧乏ということはないが、いわゆる格差社会の勝ち組と比べると全然収入は多くないはずだ

拝金論者は、人間は格差をつけないと働かないとか、優秀な人材は集まらないという

そして、勝ち組になるべく高い報酬をつけ、累進課税にすると、人は働かなくなるという

ところが、昨日の集まりを見ていると、年収10億円の人間に99%の税金をかけたくらいの手取りの人たちが、日本のもっとも偏差値が高い集団なのに、ものすごく働いている

当直を続けている人も何人もいたし、研究で休みがほとんどないという人もいた

昔は、東大理Ⅲのように最高偏差値(昨日も、四谷大塚でずっとトップとか、駿台の東大模試でずっとトップだった奴がきていた)の人が、金でなく、名誉(教授になるということだろう)や患者を救いたいという純粋や気持ちや、研究の面白みのために、死ぬ思いで働いている

私も医局に残って出世競争にあけくれるとかいって、せっかく東大の医学部を出たのに、ろくな収入を得られない人をバカにしていた時期があったが、心底心が打たれたし、しゃべっていても、みんな人がいい

世襲や拝金より学歴のほうがよほどましと感じた一夜であった

本日の選挙では、世襲や拝金が学歴より偉いということを世に示す日になるし、有権者もそれを望むことを示す日になるのだろうが、一晩くらいはいい夢を見た気がした