昨日は、日弁連の講演会
生活保護を打ち切られると困る人、引き下げでやっていけない人の熱意が感じられた
アメリカと違って、まだ弁護士は弱者の味方の人が残っていると思えるだけでほっとする
私のところにも何通か生活保護を受けておられる方からの切実なメッセージをいただくが、かいつまんで紹介させていただいた
産経のMSNのニュースを読んでいたら、安倍氏に構造改革を期待するという文脈でこんな記事があった
「日本経済が成長しない理由はもはや明らかだ。最近、財務省が省内のチームで分析した結論は『世界経済のグローバル化への不適応』と『少子高齢化』。つまり、日本企業の経営や国の仕組みがグローバル化に乗り遅れた構造問題だというのだ。これは国際舞台で日々競争している改革派の経営者たちが痛感していることでもある。」(引用終わり)
いやしくもジャーナリストが、「明らかだ」などという言い方をするのは新人ならともかく、まともにジャーナリストの仕事をしていたら、予想通りにならないことが多い、世の中に「明らかな」ことなどないと痛感するはずなのだが、それはおいておいても、このロジックに私はまったく納得できない
確かに世界経済も今は低迷しているが、少子高齢化は、日本が突出して、スピードが速く、今はヨーロッパ諸国の高齢化率を抜かしたことは事実だが、基本的にはヨーロッパなら、人が早く死ぬ、ロシアや東ヨーロッパを除くてと、ほとんどすべての国が抱えている問題だ
福祉のやりすぎでダメになったといわれる北欧諸国などは、ITなどへの産業構造の変換(失業しても食べられる十分な失業保険と生活保護があったから可能だったといわれる)などで、若い層の生産性を上げることで乗り切ったし、今でも、この地域については、国際競争力が高い
ついでに言うと、この地域は、生涯教育が行きとどいているので、ITなどにも高齢者も金を使う
福祉がいいので、食いはぐれる心配をしていないから高齢者が金を使う国なので、高齢化しても消費が大して減らないのだ
少なくとも少子高齢化が日本経済が成長しない理由と決めつけるのは早計だ
高齢者のほうが金をもっているのだから、彼らが金をちゃんと使ってくれれば、消費は減らないし、高齢者向けの産業という新産業が起こる
そして、世界中が高齢化の問題を抱えているのだから、高齢者向けの産業は、経済がグローバル化しても競争力をもつ
たとえば、「らくらくスマートフォン」などはガラ携の時代には売るところがなかったが、今だとヨーロッパだって売れるだろう
高齢者向けの創薬もこれからは非常に期待できる産業だ
世界経済のグローバル化への不適応というのは、要するに、国際競争が価格競争と勘違いしたことだろう
サムソンが強いのだって、安いからだけではないはずだ
やはり技術に金をかけているから、「安いのにいい」ものを作る(と思われている)からだろう
アップルと特許権の争いをしているのも、単に訴えて金を得ようとしているのではなく、うちはアップルと技術で互角だということをアピールするためのように思える
そして、そのためにアップルの下請けの座を投げ打ってもいいという覚悟だ
第一、価格競争だけは、ネットの発達のために情報の非対称になりにくい
だから、安売り競争より、ブランドイメージや品質(実際のところどのくらいいいのかの情報は作っている側が握っている。ただし、消費者の使い勝手はユーザーの方が情報を握っているが)の競争のほうが大切なのだろう
グローバル化というのは、外国でも売れるようなものやサービスを作るということだろう
しかし、インド人でさえ、安物が嫌だと言って、ナノが売れなかった時代だし、中国人が日本製品からEUに輸入品がシフトしている
今の世界経済では、ITと金融がメインだが、今後は、バイオテクノロジーに移行していくという考え方もある
日本経済がダメなのが、が少子高齢化や世界経済のグローバル化への乗り遅れのためと決めつけるのは、少なくとも「明らか」ではない
少子高齢化を活かすとか、グローバル化の中でどうすれば勝てるかを考えるとか、あるいは、内需を増やして(そのために経営者の強欲がまずいのだ)、グローバル化があっても平気にするとか、そういう風にソリューションを考えられないのがまずいのではないか?
生活保護を打ち切られると困る人、引き下げでやっていけない人の熱意が感じられた
アメリカと違って、まだ弁護士は弱者の味方の人が残っていると思えるだけでほっとする
私のところにも何通か生活保護を受けておられる方からの切実なメッセージをいただくが、かいつまんで紹介させていただいた
産経のMSNのニュースを読んでいたら、安倍氏に構造改革を期待するという文脈でこんな記事があった
「日本経済が成長しない理由はもはや明らかだ。最近、財務省が省内のチームで分析した結論は『世界経済のグローバル化への不適応』と『少子高齢化』。つまり、日本企業の経営や国の仕組みがグローバル化に乗り遅れた構造問題だというのだ。これは国際舞台で日々競争している改革派の経営者たちが痛感していることでもある。」(引用終わり)
いやしくもジャーナリストが、「明らかだ」などという言い方をするのは新人ならともかく、まともにジャーナリストの仕事をしていたら、予想通りにならないことが多い、世の中に「明らかな」ことなどないと痛感するはずなのだが、それはおいておいても、このロジックに私はまったく納得できない
確かに世界経済も今は低迷しているが、少子高齢化は、日本が突出して、スピードが速く、今はヨーロッパ諸国の高齢化率を抜かしたことは事実だが、基本的にはヨーロッパなら、人が早く死ぬ、ロシアや東ヨーロッパを除くてと、ほとんどすべての国が抱えている問題だ
福祉のやりすぎでダメになったといわれる北欧諸国などは、ITなどへの産業構造の変換(失業しても食べられる十分な失業保険と生活保護があったから可能だったといわれる)などで、若い層の生産性を上げることで乗り切ったし、今でも、この地域については、国際競争力が高い
ついでに言うと、この地域は、生涯教育が行きとどいているので、ITなどにも高齢者も金を使う
福祉がいいので、食いはぐれる心配をしていないから高齢者が金を使う国なので、高齢化しても消費が大して減らないのだ
少なくとも少子高齢化が日本経済が成長しない理由と決めつけるのは早計だ
高齢者のほうが金をもっているのだから、彼らが金をちゃんと使ってくれれば、消費は減らないし、高齢者向けの産業という新産業が起こる
そして、世界中が高齢化の問題を抱えているのだから、高齢者向けの産業は、経済がグローバル化しても競争力をもつ
たとえば、「らくらくスマートフォン」などはガラ携の時代には売るところがなかったが、今だとヨーロッパだって売れるだろう
高齢者向けの創薬もこれからは非常に期待できる産業だ
世界経済のグローバル化への不適応というのは、要するに、国際競争が価格競争と勘違いしたことだろう
サムソンが強いのだって、安いからだけではないはずだ
やはり技術に金をかけているから、「安いのにいい」ものを作る(と思われている)からだろう
アップルと特許権の争いをしているのも、単に訴えて金を得ようとしているのではなく、うちはアップルと技術で互角だということをアピールするためのように思える
そして、そのためにアップルの下請けの座を投げ打ってもいいという覚悟だ
第一、価格競争だけは、ネットの発達のために情報の非対称になりにくい
だから、安売り競争より、ブランドイメージや品質(実際のところどのくらいいいのかの情報は作っている側が握っている。ただし、消費者の使い勝手はユーザーの方が情報を握っているが)の競争のほうが大切なのだろう
グローバル化というのは、外国でも売れるようなものやサービスを作るということだろう
しかし、インド人でさえ、安物が嫌だと言って、ナノが売れなかった時代だし、中国人が日本製品からEUに輸入品がシフトしている
今の世界経済では、ITと金融がメインだが、今後は、バイオテクノロジーに移行していくという考え方もある
日本経済がダメなのが、が少子高齢化や世界経済のグローバル化への乗り遅れのためと決めつけるのは、少なくとも「明らか」ではない
少子高齢化を活かすとか、グローバル化の中でどうすれば勝てるかを考えるとか、あるいは、内需を増やして(そのために経営者の強欲がまずいのだ)、グローバル化があっても平気にするとか、そういう風にソリューションを考えられないのがまずいのではないか?