森口とかいう人が相変わらず、マスコミの話題をさらっているようだ

私も昨日までアメリカにいたので知らなかったが、医者ではないようだ

医者じゃない人間が心筋移植の手術をするということ自体、ちょっと調べればわかるようなことだが、それを一面で取り上げた読売というのはどういう新聞だろうかと思った

この人物の所属が東大医科研ということになっている

東大もまんまとこの人物に騙されていたのか、それとも特別研究員などという資格を乱発しているのだろうか?

今の東大は、iPSで京大に大きな後れを取っていることに焦りを感じて、自称iPSの研究者をホイホイと受け入れているのではないかという風に疑えてしまう

そもそも論で言えば、山中氏がiPS細胞の開発に目途をつけた時点で、京都大学は、それをすぐに認めて引き抜いた

いっぽう、東大は、自分たちの地位にあぐらをかいて、彼をスカウトしなかった

東大と京大の両方からお呼びがかかった際に、山中氏がどちらを選んだかは私にはわからない

しかし、東大という大学が研究のトップ大学でいたいのなら、いい研究をしている人間に目を光らせて、東大教授になれるぞといって呼べばたいてい呼べるだろう

同じ読売でも野球のチームのほうも、取材力のあるはずの新聞社がバックについているはずなのに、地方の逸材をドラフトで上位指名したという話は聞かない

いつも、その年の目玉選手に、よそが指名してもいかないと事実上の逆指名を言わせて、それで新人の補強となっている

要するに、自分で取材しないで、よそがほめる選手をとるという体質は読売にしみついているのだろう

それが今回の事件の背景なのではないかという気がしてきた

そして、同じことが東大にも言える

どうせ、世間は東大が一番の大学と思っているから(教授陣に関してははっきりいって京大のほうがましのようだが)、いい研究者をスカウトしない

そして、自分から教授選に出るような人間から教授を選んでいる

だから、森口氏のような人間が、自分から売り込んできたらまんまとひっかかるのだろう

孫さんも、今度の事業が成功したら、東大より上の大学を作ったらどうだろう

1000億円もあれば、少数精鋭で行けば、日本一の大学を作れる

少なくとも偏差値日本一の大学の作り方を私は知っている

ライバルがない限り、東大はいつまでも、このような体たらくのままで、日本でいちばん地頭のいい人間を集めながら、ろくな研究が出ない(薬学部にはすばらしい先生がいるのは知っているが)

それとも、京大がiPSの特許で、大もうけをして、東大より財務基盤をよくするというのも一つの手かもしれない

ところで、昨日は、偉い人との食事会があったのだが、この森口某のせいで、本来ならもっと長期間にわたってもてはやされていたはずの、山中先生がすっかりかすんでしまっていると心配する声があった

マスコミは国のことより、面白さを優先するからだ

山中氏がもっと脚光を浴びていたら、子どもたちだって、もう少し勉強する気になるだろう

ところが、それなりの国立大学を出ても詐欺師のような人がいれば、勉強なんかできてもという話になりかねない

結果的に学力低下が止まらない

また科研費詐欺も森口氏が働いていた可能性も出てきたので、山中氏もとばっちりを食って、研究費が予想したほど集まらないかもしれない

どんな変な奴がいても、偉い人はほめるという対応をちゃんと日本のマスコミにはしてほしい