昨夜は、女性の成功者の人たちと食事会

おいしいものを食べおいしいワインを飲み、楽しい会だった

私は、何度も書いているが、金を使わない金持ちが嫌いなだけで、金を使う金持ちは日本のために大切だと思っている。映画のような文化的なものに金を出す金持ちは、私の映画に対してでなくても、尊敬する(私のに出してくれるなら、作品では妥協しないが、子分になってもいいくらいだ)

さて、朝はラジオを聞いていたら、ちょっとぞっとした

自民党が国土強靭化法案ということで、10年間で200兆円も使うという

消費税8%分が飛んでしまう

もちろんプライマリーバランスなどあったものではない

金持ちの税金を上げず、消費税を増税して、製造業が価格転嫁できずにぼろぼろになる中、地方の経済は、また国頼り、政治家頼りになる

国の借金も増え続ける

そして、働かざる者食うべからずで、生活保護を受けるくらいなら、この強靭化事業の肉体労働者になれということなのだろうが、おそらく生活保護なら20兆円くらい払えば済むものを、200兆円も財政出動することになる。政治家も官僚も給付は利権が生じないから嫌い、このような公共事業は利権が生じるから喜ぶ

おそらく、今度の選挙で自民党が勝つだろうから、こんな法案が通るのだろう

背筋が寒くなるが、日本の国民がマゾだから、自民党に入れるだろう

そういえば、私宛のメッセージで、国の借金(こういう言葉を使うと消費に悪影響があるという指摘も正しい)ではなく、日本政府の借金ではないかという指摘があった、その通りである

でも、日本政府の借金が増えれば、生活保護や高齢者福祉(これが待ったなしだということが、私の新作映画で言いたかったことだ)に回す金がなくなり、自殺が増え、高齢者がのたれ死ぬことになることだけは確かだ

夕方は道が混んでいるなと思うと、大事故があったようだ

それ以上に震撼したのは、運転手が70歳だったことだ

東京目線の単純マスコミは、おそらく高齢ドライバーの免許返上を騒ぐことだろう

地方の高齢者は移動手段を失い、ますます老けこみ、早死にする

もちろん年金財政が助かって財務省は喜ぶだろうが

香山リカ さんが「いじめる側の心も相当追い詰められてる」と発言されていますがどう思うかというメッセージ

私もコフート学派なので、人間の攻撃性は、自己愛が傷つけられた時に生じると考えているし、今の考え方だと、レイプ犯やDV、小児性愛の人も、心に問題があるから、刑務所に入れると同時に、心の治療もしろという話になっている

要するに香山さんには、基本的には賛成だが、重要なのは刑務所に入れないで、心の治療をするのではなく、刑務所に入れると同時に心の治療をすることだ。同じように心が傷ついていても、いじめやレイプやDVや小児性愛をやらない人間のほうがマジョリティだ。罪は罪で償ってもらいながら、再犯防止のために、心の治療も必要だということだろう

ここからが本論なのだが、この中学生のいじめ自殺(いじめによる自殺と断定したいようだが、自殺の専門家――私ではない――は基本的に自殺というのは複合要因で起こるもので、一つだけの原因で起こるとは考えない。現実に同じようないじめを受けても自殺しない人のほうがはるかに多い。よって、自殺の専門家たちは、いじめ自殺といういい方も慎むべきだとしている)事件について、マスコミは学校や教育委員会の隠ぺい体質を問題視している

確かに隠ぺいは悪いが、書きすぎ、言いすぎはもっと危険だということがわかっていない

私が『テレビの大罪』ほかで問題にしたように、日本のマスメディアは、国連の自殺報道のガイドラインはほとんど守っておらず、子どもに自殺したほうがヒーローになれる、同情も受けると言わんばかりの報じ方を続けている

今、小中学生の自殺は全部合わせて50人もいない。いじめがらみのものはその半分だとしても、2-30人程度だ

その中で隠ぺい体質によるものは20人もいないだろう

ところが、86年、94年に中学生のいじめ報道を盛んにやると、30人以上の小中学生の自殺増がある(94年などは93年と比べて7割も増えた)

学校や教育委員会の隠ぺい体質より、マスコミの書きすぎ、騒ぎ過ぎのほうがよほど人を殺している

そういうことをもう少し勉強して、自殺問題にコメントしてほしい

おそらく正義の味方ぶって、学校叩きをやっている奴らがいちばんの人殺しなのだが、そういう人殺しばかりをテレビに出して(ニコニコ笑って学校をぼろくそにいうなんとかママなどはものすごい人殺しだと後で統計数字をみればわかることだろう)、こういう報道をやめようというとテレビに出してもらえないのが日本国なのだ