師匠のストロロウ先生から新作のエッセイのリンクが届いた

http://www.psychologytoday.com/blog/feeling-relating-existing/201204/blues-trauma-existential-vulnerability

外国の精神分析家はやはりいろいろな分野に造詣が深い

私も専門バカになりたくないとは思っているが、日本の場合は、どの世界でも専門バカのような人のほうが尊敬される

映画の世界まで、映画学校を出ているかどうかのほうが、助監督経験があるかどうかのほうが(実は私は学生時代助監督見習いみたいなことはやったことがあるので、むしろ、そのほうがまずいかもしれないが、ただ、段取りはそのおかげでよくなった)大切にされる

実は、昨日はものすごい忙しい日だった

やっと認知度があがってきたようで、それなりの値段をとっているのに、カウンセリングの予約がうまりつつある

原発の関係者のメンタルヘルスの長期的フォローアップ(行くたびに簡単なストレスなどのテストを行っている)はうちの大学院生が調べる限り、ほかではやっていないようだが、まだ公開できないが、あるセレブ集団のメンタルヘルスを、臨床心理士とチームを作って、メンタルヘルスを行うことになったので、その会議にも出た

アメリカでは当たり前のことが、日本ではおそらく初の試みだろう

専門バカのような生き方ができないが、専門バカがやっていないような仕事を続けていきたい

さて、本日、全国学力テストが行われるということで取材を受けた

昨年は東日本大震災の影響で中止したし、民主党政権になってから抽出方式になったが、集計の対象にならない学校も積極的に参加し、参加率は前回より7.7ポイント上がって8割を超えるという

私は受験屋なので、もちろんテストで客観学力を測ったり、これによって競争を喚起することには原則的に賛成だ

ただ、テストについては、今回のようなものに限らず、一般の受験生などが模試を受けるときや学校のテストを受けるときに、何のために受けるのかを勘違いしている人が多い気がする

私は、本番の入試以外のテストは、力試し以上に、学力を上げるためのツールと思っている

偏差値や順位を気にしても、それが上がるわけではない

でも、返ってきた結果を見て、どこで間違ったか、どういうミスをしたか、どこの部分の勉強が足りなかったかの分析をすれば、それを次回に反映できるし、その対策がうまくいけば、次回の学力を上げることができる

そういうテストの受け方ができる人のほうが、確実に学力を伸ばしていくし、受験での成功の確率も高い

認知心理学でいうとメタ認知が働くようになるということだ

今回のテストについても、県単位の競争を考えるより、分析材料に利用して、学力を上げるのに役立ててもらえると本当はいいのだが

もしそうだとすると、学力が低い県のほうが、本来は対策にお金がかかる

アメリカでは、平均点の高い学校に、報奨金をつけ、低い学校の補助金を廃止したりする

これによって、低い学校の教師たちはクビがかかっているから一生懸命やるとされているが、実際には学校間格差がよけいについていると聞いたことがある

フィンランドは、低い学校のほうに手厚く対策をして、バカのいない国、平均学力なら世界一レベルを達成した

私は後者のほうが好きだ