「3/3(土)ひなまつりの日、鳥取市で勝谷誠彦氏の講演会(タイトル:とっとりのまちづくり一刀両断)があり、無料ということもあって参加してみました。
話の中で、東日本大震災後の自衛隊の活躍は素晴らしかったこと、天皇陛下の励ましのお言葉でも自衛隊の名前が頑張っている方々の中でも初めに挙がったこと、それもあって自衛隊のモチベーションが一層高まり、結果的に自衛隊には精神科医のメンタル的なボランティアは不要だったとのコメントがあり
ました。」(引用終わり)

というメッセージをいただいた

確かに東日本震災後の自衛隊の活躍には頭の下がるものがあるし、陛下の励ましのお言葉で現場の士気が上がったというのは事実だろう

しかしながら、自衛隊には精神科医のメンタル的なボランティアが不要だったというのは、陛下も望んでおられないコメントなのではないか

基本的にこういう活動の真っただ中の気の張っている時期には、意外にメンタルな問題は起きない

精神科医や臨床心理士の仕事というのは、モチベーションを上げることではない

むしろ、何カ月か先のことを見越して「長丁場ですから、頑張りすぎないようにしてくださいね」とか「気が張って眠れないようならお薬を差し上げますよ」という立場だ

陛下のお言葉がモチベーションを上げる役割なら、精神科医はそれで頑張りすぎてしまう人へのフォローの役割だ

陛下と分業などという大それたことは言わないが、陛下自身だって、もちろんそういう見識をお持ちになられていると信じている。だから現皇后にも神谷美恵子さんを心の友としてサポートにお招きになったのだろう

実際、自衛官というのは自殺の多い職業で、そのメンタルヘルスには最新の注意がはらわれている。防衛医大の精神科の教授は私の尊敬する高橋祥友先生だが、日本の自殺問題についていちばん気を配られている一人だ

陛下だって、日本の国のためにがんばる自衛官の自殺にも、心を痛めていらっしゃるに違いない

このメッセージの主が勝谷氏の発言を聞きちがえたと信じたい

さて、中川先生について私がフェアだと思うことをもう少し追記したい

日本にはさまざまな極論があって、ラジウム温泉やラドン温泉のように年間の放射能の線量がむしろ多い地域のほうが、がんの発生率が低かったり、平均寿命が長いから、低量の放射線は体にいいという説もある

これについて中川先生は、むしろ温泉のリラクゼーション効果で、免疫機能が上がっているためではないかとおっしゃった。

また広島や長崎の平均寿命が長いのも、放射能を浴びたおかげでなく、被爆者手帳のおかげで医療が手厚く受けられたり、検診を頻回に受けるからだろうという説だった

どちらも私には説得力があった。とくにメンタルヘルスとがんについてはもっと考えたほうがいい

福島でガンが増えるとしたら、放射能によるより、精神的な悪影響の要因のほうが大きいと私は考えている

さて、昨日の夜から講演で福岡に来ている

例のごとく味美で晩御飯をいただくが、ふぐ料理がおいしく、最後はすっぽんの雑炊というのも気が利いているし、とにかくおいしい

で、その後、グランドハイアットの1階のバーで寝酒を飲む

最初はベルータがグラッパでなく、コニャックスタイルのブランデーを出したというので飲んでみる

確かに香りはベルータだが、やはり味が浅薄な印象だ

もっと重厚なものがないのかと聞いてみてでてきたのが、このポールジローのビクターサロモンだ
(ワインではないが、同じブドウで作るので、コニャックもワイン帳の中に入れておく)

トレラールはよく飲むがネットで見るとその5倍の値段の最高級品

香りだけでなく、舌に残るフィニッシュ感が豊かな気分にしてくれる(なんと下手な表現)

ルイ13世やリシャールより確実にうまい

結局、あまりの気分のよさに次にDRCのフィーヌまで飲んで、本日はぼろぼろの二日酔いだった