さて、昨日は、さらにまたためになる話を聞いたので、ブログも2本目を書くことにしたい

夜は、私はエンジン塾の司会を仰せつかった

で、本日の演者は私がいちばん尊敬する同級生の中川恵一先生

『受験のシンデレラ』では緩和ケア医師の小宮先生のモデルにさせてもらった先生だ

で、緩和ケアの啓もうで知られる中川先生が、今、力を入れているのが、放射能やがんについての正しい知識の啓もうだ

私も前から問題にしていることだが、低線量の放射能を過度にこわがる害のほうが、あるのかないのかわからない(私はないと信じているし、中川先生もないことを科学的に証明するのは難しいが、ないに等しいと論じておられた)放射能の害より大きいからだ

たとえば、避難地域を含めて、まだ放射能による死亡者はいない

ところが、強制的に避難させられて、生活環境が変わることで、お年寄りを中心に数十人がすでに亡くなっているという

避難をさせられた人は、職がなかなかみつからない上に、東電とか国とかからお金が出て生活ができるのでアルコールに走る

すでにアルコール依存症のようになっている人も少なくないようだ

チェルノブイリでは、ベルリンの壁が崩れて住民が過度に同情されて、移住を進めていってからのほうがはるかに平均寿命や死亡率があがったそうだ

その地域の平均寿命は7年も短くなった

アルコール依存やうつが主な原因らしい

精神科医に放射線のことを論じるなと言われるが、実は精神科医のニーズは高いのだ

相対リスクの問題もある

100ミリシーベルトの放射線を一気にあびても、発がんリスクは0.5%上がる程度らしい

ところで、隣で1日1箱のタバコを吸われると肺がんのリスクは2倍になる

要するに100ミリシーベルトの放射線の200倍のリスクだ

こういう単純な比較もできない

放射能が怖いと言いながら、乳がんや子宮頸がんの検診を受けないので、欧米ではがんの死亡が減っているのに、日本では増え続けている

除染などに金を使うより、癌検診に金を使うほうがよほどがんを減らせる

金は有限なのだから、何に使うのがいちばん国民や福島の人の健康にいいかを考えないといけない

被爆者手帳のおかげで医療が手厚く受けられる広島は政令指定都市の中で、いちばん平均寿命が長いのだ

週刊文春で、子どもの甲状腺がんが二人も出たとか言う報道が出たそうだ

もちろん、誤報で三次検診に回っただけで、甲状腺がんなどは出ていない

ただ、二重の無知なのは、放射能を浴びてから癌になるのには10-15年かかる

今騒ぐとしたら別の原因なのだ

ところで昨日初めて知ったのだが、甲状腺がんというのは60代の人なら100%の人にあるくらい当たり前のもので、進行も遅く、害も少ないことが多いらしい(私が浴風会にいたころ、80代の人は解剖をするとほとんどの人で体のどこかにがんが見つかったという話をその場でしたら、「あなたは思ったより立派な医者だ」と言ってくれた。がんというのは、歳をとれば必ずしも怖いものではない老化病の一種だ)

お隣の韓国でちゃんと検診をやったら見つかりすぎて、取らなくてもいい甲状腺がどんどん取られているという

ここが取られると一生甲状腺ホルモンを飲み続けないといけないのに

とにかく、まともな知識がなくて損をするのは国民のほうだ

ということで中川先生の本を勧める(御用学者と書かれて本当に気の毒だ)

『放射線医が語る被ばくと発がんの真実』 (ベスト新書)

http://www.amazon.co.jp/%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E5%8C%BB%E3%81%8C%E8%AA%9E%E3%82%8B%E8%A2%AB%E3%81%B0%E3%81%8F%E3%81%A8%E7%99%BA%E3%81%8C%E3%82%93%E3%81%AE%E7%9C%9F%E5%AE%9F-%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E4%B8%AD%E5%B7%9D-%E6%81%B5%E4%B8%80/dp/4584123586