教員志望の方から学校の先生に希望することを書いてほしいというメッセージをいただいた

ゆとり教育への反対運動を続けたりする中、学校の教師に期待することは、実はいろいろある

そのとき、そのときにテーマがある

たとえば、自殺予防教育のようなことをやってもらって、若い人だけでなく、大人になってからの自殺を減らしてほしいということもあるが、これは、個人でやるにはあまりに大変だ

きちんとしたカリキュラムを作ってもらって、スクールカウンセラーなどとの協力体制があれば、かなりうまくいくとは思っているが、文部科学省が一時期やる気だったらしいが、その後、動きが止まっている

法律教育というのもやってほしい

日本人は、法律に関する感覚がどうも弱い

見ていないところなら軽い法律くらいやぶっていいと思う人が多いし、それ以上にやくざに脅されてなどの際に泣き寝入りが多い

言いがかりかもしれないが、これは学校教育の影響もあるのではないかと思っている

要するに、いじめで人にけがをさせても、「傷害事件」として扱わずに「いじめ」ということにされてしまう。いじめでお金をまきあげたり、かつあげをしても、「恐喝事件」としてあつかわずに、いじめや不良行為の扱いだ。私は一度、いじめの被害者たちと一緒にテレビにでたことがあるが、その中の一人の女の子は、いじめで集団レイプをされたと言っていた

こんなものは、犯罪行為であって、断じていじめでない

学校に警察をいれても、子どもにしっかり法律を教えないと、法律を守らない大人と法律違反行為に泣き寝入りする大人の予備軍になりかねない

というようなことを今まで学校教育に取り入れてほしいと思っていたが、今、本気でやってほしいこと、一人の教師でも頑張ればできることを二つ提言したい

本日は、その1ということで

もう少し、生徒の個別性をみてほしいということだ

もちろん、これはいい教師と言われる人はみんなやっていることだろうし、私が言うのが僭越と一括されないことでもある

それでもあえて言いたいことである

家庭の教育力が落ちているというか二極化が進み、教育熱心な親とそうでない親に分かれるようになって久しいが、はずれの親をもった子どもを立ち直らせるキーマンはなんといっても教師だろう

学校教育というのは、画一的な教育をする場だ

教師が同じ内容を教え、同じ教え方をするので、どうしてもわからない子どもが出てきてしまう

それに対して、教室を回って、わかっていないと思しき子に、少し別の角度でヒントを出せばどうだろう?

テストで悪い点を取った子どもでも、叱るより、どんな勉強が足りないとか、どこがわかっていないかは親より教師のほうがわかるだろう

それでちょっとしたサジェスチョンを与えて、次にいい点を取らせたらどうだろう

ほめて伸びる子も、叱って伸びる子もいる

相手によって対応を変えるだけで、子どもの将来への影響は大きい

次のテストで80点取ったら、ごほうびに○○といって乗ってこない子がいたとしても、それはその子が覇気がないのでなく、その子の動機体系がものでつられないだけで、面白い授業だったらのるとか、別のほめ方なら乗るとかもあるだろう

子どもの時期に、それが一人一人違うとわかった上での教育ができれば、日本の教育も少しましになると信じている

その実践者のメッセージの主がなってくれると嬉しい

もちろん、マンパワー不足の中での理想論だと言われればそれまでだが、要望としては書いても許されるだろう