「受験は要領」について疑問と矛盾がありますというメッセージをいただいた

質問していいかということだが、質問しても、おっしゃる通りですというくらいしかないだろう。

実は、この本は、私の自らの受験体験をもとに作った本だ

だから、個人的体験を普遍化するという点で、疑問点や矛盾点も多い本になっているし、どんな受験生にでもあてはまるものではない

文庫化するときにいくつか、さすがにまずいというポイントは直したが、暗記に頼りすぎることも含めて言いすぎのきらいはある

とくに、私が緑鐡受験指導ゼミナールという通信教育を始めてから、それを痛感するようになった

実際に、受験生や高校生にあたってみると、私の書いた本のようにいかない人がたくさんいて、それにあわせてアレンジしないといけないことがたくさんあった。また東大生を毎年50人くらい新しく雇うので、彼らの勉強法と私の勉強法が合わないことが珍しくないこともわかったし、彼らの言い分のほうが正しいと思えたら、私もフレキシブルに変わるようにしてきた

ということで、最近の受験勉強法の本(近々出るブックマン社の『赤本の使い方』などはものすごいいい出来なのでぜひ読んでほしい)は緑鐡の講師たちに取材して作ることもあって、受験情報として、正しい勉強法としての精度はものすごく高い。おそらく、疑問と矛盾はほとんど感じなくてすむはずだ

では、なぜそういう「無責任な」本も出し続けるのか?

実は、文庫化される前に、私は一度、『受験は要領』を絶版にしたことがある

自分でもいい加減に見えるところが気になったし、言いすぎなことが多かったからだ

どんな質問をされるかわからないが、疑問や矛盾は私が読んでもある

しかし、むしろ緑鐡に入ってくる東大生のみんなが絶版をやめろと言ってくれる

確かに、受験情報や勉強法としては、雑な本だが、この本を読むと元気になれるというのだ

数学は暗記だというのは、いい加減かもしれないが、数学のできない人間には、今の私の「正確な」受験勉強法の本より、よほどやる気にしてくれるし、これなら俺にもチャンスがあるかもと思えるようにしてくれる

実際、そうやって、とても無理だと思っていた東大に入れたという生徒たちから、もう一度、この本を出してくれと言われると、胸が熱くなった

私にとっては、少し恥ずかしい本だし、いい加減なところもある本だが、やはり出し続けようと決意したのだ

私にとっては、この『受験は要領』は、受験勉強に本気になれないとか、どうせ自分はダメだと思っている人が勉強の世界に入るきっかけを作る本だと位置づけている

そして、本気で勉強をするうちに、疑問や矛盾を感じたら、私の別の本を読んでほしいというのは、ちょっと虫のいい話だろうか?
減かもしれないが、数学のできない人間には、今の私の「正確な」受験勉強法の本より、よほどやる気にしてくれるし、これなら俺にもチャンスがあるかもと思えるようにしてくれる

実際、そうやって、とても無理だと思っていた東大に入れたという生徒たちから、もう一度、この本を出してくれと言われると、胸が熱くなった

私にとっては、少し恥ずかしい本だし、いい加減なところもある本だが、やはり出し続けようと決意したのだ

私にとっては、この『受験は要領』は、受験勉強に本気になれないとか、どうせ自分はダメだと思っている人が勉強の世界に入るきっかけを作る本だと位置づけている

そして、本気で勉強をするうちに、疑問や矛盾を感じたら、私の別の本を読んでほしいというのは、ちょっと虫のいい話だろうか?