和田先生 はじめまして。「下流の宴」が我が家とダブるところあり、メールをしてしまいました。
私は地方在住で先生と同じ年齢。母子家庭(母一人娘一人)です。夫は娘が三歳の時に急死し、その後はずっと貧困層です。
でも 先生聞いて下さい!なんとか娘の教育はきちんとしたいと思い、先生の各種受験本を愛読し、娘と努力してきました。
娘は 今は地元国立大学医学科の○年生です!
現役で 地域枠ではなく一般入試で受かったのです。
ドラゴン桜にもありましたが「受験は平等に与えられた人生のチャンス」ですね。娘のお金をアテにするつもりはありませんが、娘は自分の努力(親の私のうまい教育も)で下流から脱出できました。
どん底の我が家に こんな大逆転がおこるなんて 正直びっくりです
(引用終わり 一部改変)

というメッセージをいただいた

素直に嬉しい

私がかっとなって茂木さんにケンカを売る形のようになってしまったが、私の真意は、この手の階層の逆転のチャンスを日本という国に温存しておきたいからだ

英語と小論文の入試なら、帰国子女に有利になりすぎるという批判のメッセージもいただいた

私もその通りだと思う

一時期の東大入試は、長文が口語的な上、自由英作文やリスニングの割合の高さから、帰国子女に有利すぎるという批判が強かった

これは少しずつ是正されたようだ

東大に入る、、旧帝大や一橋、東京工大のような大学に入る、医学部に入るというと遠い夢のように思われるが、総定員は3万人になる。子どもの数が減ったので、同学年の40人に一人、大学受験生の20人に一人だ

人間というのは、勝ち目のない競争には参加する人は少ない 可能性があると思えるから頑張れるというところがある

いくらなでしこジャパンが人気を博しても、女子サッカーの世界で食べていけるのが、10人や20人では目指そうとする人はしれている

音楽家、小説家、タレントで生涯食べていけるレベルというと100-500人くらいだろう。1億人の中の100-500人の世界だ

それと比べて、20人に一人なら、自分でも努力や工夫したら何とかなると思える人は少なくないはずだ

外国と比べて、このエリートに対する門が広いから、日本人はみんな勉強していた時期があった

自分がダメでも子どもに夢を託そうという人もいた

受験の勝利は遠い夢でなく、20分の1程度の現実味をもった夢だ

みんなが夢を捨てないでくれれば日本人の学力だってあがる

そういう世の中の再建を夢見て、私は受験屋を続けている