面白いメッセージをいただいた

福島の原発の被害を受けた方の発言で、「テレビを見る限り、政府が嘘を言っている」というが、なんでテレビを信じるのだろうかという率直な疑問だ

テレビが故意にうそを言うわけではないだろうが、自分の都合のいい情報しか流さないし、情報を捻じ曲げるのも確かだ

このメッセージの主の観察眼は鋭い

政府や政治家も確かに言い訳がましいが、テレビのほうが信頼できるというのが、日本人の病理なのだろう。政治家も、それなりに一生懸命やっているが、テレビが批判するとすぐにそちらを大衆が信じるから、結果的にテレビに好かれた政党が勝ち、好かれた人間が大臣や首長になる

テレビが民間企業だと考えると怖い社会だ。原発ではほとんど人が死んでいないが、自殺報道のガイドラインを守らないために毎年数千人の命が奪われているし、アルコール広告規制を受け入れないためにアルコール依存症は二百万人もいるうちのかなりの部分が被害者ともいえる

しかし、原発報道は毎日しても、自殺報道やアルコール広告がどれだけ人間を殺しているかの報道は一度たりとしたことがない

自分は人を殺し放題なのに、「人を殺すかもしれない」段階で気に入らない会社はボロクソにたたく

テレビの正義とはそういうものだ。自分たちがどれだけの人間を殺しても平気、学力低下で国力が衰えても平気。そうやってスポンサーにこび、視聴率を稼いで、下請けをこき使いながら、自分たちの年収は平気で1500万とか2000万とかいって、所得税を上げることに反対して、消費税を上げろと言い、勉強をしていると人間性がおかしくなると一般大衆に信じさせて、自分たちの子供は塾と中高一貫校にやるというのが平均的なキー局の社員テレビマンの姿だ

違うか?

放言をする松本とかいう大臣はこてんぱんだが、この人が、非常に現地に出向き、現地の人との語らいを大切にしたという情報は、叩く際には都合が悪いから流さない

人間にはいい面も悪い面もある

悪い面だけ一方的に取り上げるのが偏向報道ではないと言えるのか?

そして、イギリス人女性の強姦死傷事件の裁判

常識的に考えて、否認のケースで殺意認定は難しい

私は傷害致死という法律があるのが可笑しいと思うし、もしこの法律が適用されるなら、殺意がなかったことを被告側が立証できないといけないと思っている

現実には殺意があったことを検察が立証しないといけない

だから拷問まがいのことをやるそうだ

でも裁判員裁判になると、おそらく被告のほうに立証責任が課せられるだろう

正しい方向性であるが、法の適用という観点からは相当危険だ

でも、テレビはそうは言わない

政治から人の命までテレビが握る国というのはすごく怖いが、最初にメッセージをくれた人と違って、日本人の民度は低くて、テレビはおそろしく強い