いろいろなメッセージは今のところありがたいものが続く。

日本中をこの際に50Hzに統一するとか、節電術とか非常にためになった。

うつ病の人がこの時期にどう過ごせばいいのかというご質問を受けた。

この返事は非常に難しい。一つ言えることは、日本人の自殺が増えたのは、企業が残酷なリストラを始めた98年以降であって、阪神淡路の震災のあった95年は今より1万人も自殺が少ないということだ。自然災害より、貧乏人を生活苦においやる金持ちのほうがはるかに人間の命を奪っているというのは、統計上確かなことだ。99年には、金持ちの大減税をやったが、自殺は減らず、格差は広がったが、彼らの言い分を信じたら、景気は回復したはずなのに、12年たってもむしろ景気は悪くなっている。格差を広げたほうが競争力がつくはずなのに、どんどん日本の競争力は落ち、それからの10年で先進国は3割くらいGDPを伸ばしているのに、日本はほとんど変わらない。それなのに、民主党も自民党も金持ちの増税より消費税を上げろと言い続けているのである。

これは答え忘れているのが気になっていたメッセージだが、ありがたいメッセージも多い。

とくにこんな折に大学合格のメッセージは本当に嬉しい。地方からの東大や医学部合格は私の本望である。

ところで、私のやっている和田塾緑鐡舎も今年の高3については、在籍7人中5人が東大に合格した。来年は4人しか残っていないが、3人を東大、一人を国立の医学部を目指すというのが目下のノルマだ。

できる人間ばかり残っているのだろうと思われるが実態は逆で、できる子は私が設立時に参画したT会という塾や、ほかにとられてしまう。受験生の親や、受験生はシビアだ。私の名前より、理3に何人合格させたかという実績になびいてしまう。その中で、意地でも合格させるのが受験のプロだと私は信じている。

その和田塾で、中学校新入生のための私の講演会を4月10日に行う。

地震で中止になった3月21日の埋め合わせだが、まだ予約に余裕があるようだ。

http://www.hidekiwada.com/wadaj/index.html

実は、この塾や私の通信教育でいわきに初めてできた中高一貫校のカリキュラム作りを含むサポートを行っている。

ところが、いわきは震災、津波、さらに風評被害のトリプルパンチを受けて、物資の不足そのほかでひどい目にあっている。

で、生徒の中でかなりの数が東京や埼玉に仮住まいをしているそうだ。

そこの学校の先生と相談して、うちの塾の自習室を貸して、自習とテレビ講義などで、分校のようなことをやる。うちの塾と通信教育の東大生が大量に、彼らに教えるボランティアに参加してくれると申し出てくれた。

私は、今回の震災で言いたいことを言うために、人非人のような言われ方をされているようだが、私にできることというのはこんなことだ。

ところで、本日は二つのソースから東電の社員の献身や使命感の話を読んだ。

いろいろな問題はあるだろうが、現場の人間は立派と言うしかない。

精神科医だから、頑張りすぎるなと言いたくもなるが、ただ、頭が下がる。

天皇陛下も15日から電気を使わない生活をしているという記事を読んだ。

私にはとてもまねのできないことだが、すごいと思った。

理想をいえばキリがないことは本気で考えないといけないのではないだろうか?

上をみたらキリがないし、下をみたらキリがない。

だから、やれることをやる。ただ、普通に働くことも、実は「やれること」なのだと私は信じている。