私の経済政策について、違っていることがわかったら腹を斬る覚悟があるということについて誤解があるようだから言っておく。

実際に私の経済政策が採用されたり、竹中氏のような立場に立てたらという仮定のもとの話である。

そんな確率は100万分の1もないだろうから、宝くじにあたるようなものなので、そうなったら死んでも国のためになるようにしようと思っただけだ。

今、大臣をやる人たちが無責任すぎる。せめて名前を残すことを考えればいいのに、大臣になることが目的で、それになったら何かをしようという発想の人がほとんどいないのはどういうことなのだろう?

さて、北朝鮮がわけのわからない行動に出て大騒ぎになっている。

またまた北朝鮮の専門家と称する人間がいろいろと解説しているが、韓国経由の情報を流す人ばかりで、まったく説得力がない。こういう専門家の誰一人として、北朝鮮の金正日の後継者を言い当てることができなかったくせに、どの面を下げて、専門家ぶるのだろうか?

そして、これまでの経歴もろくに知りもしない癖に、いつのまにか金正恩という人間は武闘派ということにされている。

実際のところ、北朝鮮の内部事情など、外務省でもろくに把握していないのだろう。それなりにルートのある人に「本当のところはどうなの?」と直接聞いてもはっきりしたことがわからない。

ということで、心理屋が勝手に憶測することにする(まったく根拠はないことをお断りしておく)。

いくら崖っぷち外交が好きだと言っても、民間人を殺すようなことをしたら、賠償問題、謝罪問題をふくめて、引っ込みがつかないし、どう考えても損なことなので、後継者を決めたばかりの金正日がこの作戦の中心にいるように私には思えないのだ。

一つ、考えやすいのは、金正日の病状がよほど悪いのか、軍部の抑えがきかなくなっている可能性は小さくない。

もちろん、暴発した場合、彼らが勝手にやったと口が裂けても言えないだろうから、ますます軍部の思う壺になってしまう。勝手にやった連中を腹が立っても処分できないだろう。

彼らが増長したり、武器をぶっ放すだけでなく、自分たちよりはるかに豊かなことがわかっている韓国領に入って略奪など(表面上は陸軍の侵攻)を始めたら収集がつくのだろうか?ソウルまで国境線から50kmと聞いていたが、ハブ空港のある仁川はもっと近いのを知ってびっくりした。

今回は、ここで(金正日を)許してやるが、もう少し待遇をよくしないと、今度は国境線を越えるぞという軍部の脅しの可能性もある。

しかし、これも巧妙な芝居かもしれない。

ここで、たとえば中国に裏ルートで泣きを入れて、軍部を抑えるだけの資金がないからこんなことになるので、暴発しないために、もう少し資金や食料などで助けてくれということを申し入れられたら、こんなところで下手に戦争を起こされて、せっかくうまくいっている経済が失速するのはまずいという判断から、多少助ける方向性に行くかもしれない。

アメリカにはCIAルートで協力を求めるだろうが、日本政府にそれを頼んでもマスコミが怖くて動けないだろう。

ただ、多少は北朝鮮の延命にはなる。

あるいは、もっと逆の推理で、尖閣問題で、日本の対中感情が悪くなっているので、中国のほうが(もちろん情報機関がということであって、中国政府が頼む形はとっていないだろうが)軍部にけしかけて、暴発させたということはあり得ないのだろうか?

日本の浮薄なマスコミは、自国の利益だけ考えたら尖閣のほうがはるかに大問題なのに、これでまた北朝鮮一色になった。

確かに結果的に得をするところが犯人と考えると中国も臭い。

ただ、万が一、戦争になったらどうなるのだろうか?

北はあまりに燃料がないから、空軍も海軍も機能しないだろう。

ヤケクソ兼実験で、テポドンに核をつんで日本に1発くらい落とす可能性はゼロではないが、日本の被害はそれまでだ。

しかし、北朝鮮の人民解放軍は、ピョンヤンが落ちても、武器を手放さない可能性は大きい。どうせ負けても食っていけない、雇ってもらえないと思っているから、朝鮮半島はかなり長期にわたって混乱が続くだろう。

日本のほうは、北朝鮮からの難民問題は生じるだろうが、北朝鮮軍がゲリラ化して長期戦になれば、韓国経済が落ちる分だけ得をするし、また軍需景気も生じるだろう。

とても汚い話だが、やはり戦争というのは、非常に有効な公共事業なのである。だからアメリカもこれがやめられない。

毎年3万人の自殺が出ても経済の立て直しを優先するような国だから、1発くらいテポドンを落とされても、北朝鮮をけしかけて韓国と戦争をさせるというのも景気回復のための一つの選択肢として考えていいのかもしれない。