蓮舫行政刷新担当相が国会内でファッション雑誌の写真撮影に応じたことが話題になっている。

しかもめちゃくちゃ高い服を着て出ていることも。

これをマスコミがどう叩くか、とくにテレビマスコミがどう叩くかは見ものだが、雑誌に出れば、世間に知れることはわかっているのだから、確信犯なのは確かだ。

でも、東国原氏にしても、蓮舫氏にしても、マスコミ露出が多いことのほうが実際の業績より評価される国になった以上、起こるべくして起こったことと言えなくはない。

さすがに国会でストリップでもやったら、ものすごいマスコミ露出になるだろうが、国民も恥ずかしいと思って票が減るかもしれない。

しかし、国会でファッションショーなら、かっこいいという人間が多いかもしれないという計算もあったのだろう。

日本という国は、何かにつけて外国のスタンダードから外れることにびびるところがある。円相場がいじられるのが嫌なら、マハティールがやったように固定相場に戻すという方法だってある。マレーシア経済はつぶれるということになっていたが、いまだに日本よりはるかに経済成長率は高い。GDP世界二位の中国でさえ、実質固定相場制でアメリカはさんざん文句をいうが、どこの国もそことは貿易をしないという話にならない。

いっぽうで、日本は外国のスタンダードと大きく外れた恥ずかしいことが多いのに、それをマスコミは報じないし、国民もしらないから恥ずかしいと思わない。

ゴシップ紙の一面でなく一般紙の一面に芸能記事が出たり、街の真ん中にギャンブル場があって、その広告をテレビで平気で打ったり、貧困を放置して、外国人が見えるような場所にホームレスが住んでいたり、先進国といえない、あるいはこれで先進国と名乗れないような恥ずかしいことを平気でやっておいて、財界の人や外圧があると、すぐにグローバルスタンダードだから、変えないといけないといって、人は簡単にクビを切られるようになるし、外国のやりたいように為替もいじられる。

あまりによくわからない。

代々木忠監督の映画で、映画初出演を果たした。ローマの映画祭にも出品されるらしいが、これも勝手な人間が日本の恥というのだろうか?

ついにピンク男優デビューだったらいいのだが、 「YOYOCHU SEXと代々木忠の世界」(石岡正人監督)という代々木忠氏の生きざまを描いた長編ドキュメンタリーで、多重人格やチャネリングなどの可能性についてコメントする精神科医としての出演だった。ドキュメンタリーだからそれでいいのだろうが、話し言葉もつっかえていて、ちょっと恥ずかしいデビューである。

で、昨日は、試写でそれを見た。なかなかすごい作品だ。

いっぽうで、性をみつめ、また客と一体化できる新しいジャンルのAVを作り続ける代々木忠という監督がいて、もういっぽうで、本人自身のトラウマや、うつ病闘病、そして、ご婦人の苦悩などまで浮き彫りにされる。

代々木作品が、作りものなのか本物なのかわからない虚実のドキュメンタリー的なAV作品であり、今村昌平のセックス版という感じがものすごくするが、さすがに精神科医の立場から見ても、こんなことがあり得るのかと思うことが多かったが、多少信じる気にさせるすごい作品ということになるだろう。

代々木忠氏といい、ベルリンで女優賞といえついに賞をとった若松孝二氏といえ、こういう映画のほうがはるかにオリジナリティがある。