円高問題が喧しい。

アメリカの基本的な戦術が日本の人にはわかっていない。アメリカは、お金がなくなると円高に誘導する。円を下げるためには円を売ってドルを買うことが必要になる。すると日本は円を放出してドルを買うことになる。ところが買ったドルは現金でおいておくと利息がつかないから、米国債に化ける。かくして、アメリカは放っておいても円高に誘導している限り、国債を買ってもらえるという仕組みを作った。それもこれも、日本の政治家とノータリン強欲経営者たちが、国民を貧乏にして、内需主導から外需依存経済にしたからなのだが、それでも方法はないわけでない。

一つは米国債を買わないとか、米国債を売るという手だ。中国はそのやり方で、ずいぶん外交で得をしている。アメリカが北朝鮮を潰すような発言ができないのも、中国に米国債を売られては大変なことになると考えているという説がある。しかし、日本の腰ぬけ政治家には、米国債を売る勇気などない。

では、どうすればいいのか?

要するにドル買い介入をした際に、これからは米国債を買わずに金を買えばいい。すると、どんどん日本に金が集まるし、金も高騰する。これによって介入しても損をしないようにできるし、アメリカも、それにこりて無用な円高誘導はしなくなる。どうしてこんな簡単なことがわからないのかよくわからない。

円高にすると金が日本に集まるぞというメッセージを送らない限り、円高が止まるわけがない。

ところで、本日は気になるメッセージをいただいた。

アスペルガー障害の診断を受けながら、一生懸命勉強をしているという浪人生の方からだ。

確かに、父親まで失業して、父親をいじめた人間の子供が一流大学に合格というのでは気が滅入るだろう。

その上、アスペルガー障害の診断を受けるとは。

で、私が自称、元アスペルガー障害で、ADHDということで、それをどう乗り切ったかという質問である。

これについての結論は、私がアスペルガー障害やADHDということを知らないことが幸いしたとしか言いようがない。というか、当時にはそんな病名はなかった。

ただ、私は人の気持ちのわからない衝動的な子供で、いじめられっ子だった。落ち着きもなく、教室で立ち歩きをして、非常に多動だった。

だから今の診断基準にあてはめるとアスペルガーで、ADHDだということに数年前に気づいた。

しかし、当時はそんな病名がないから、性格が悪い子、落ち着きのない子で片づけられていたし、いじめにもあったし、逆に、それを直そうとしつけられた。

唯一の救いは、それで仲間外れで嫌われっ子だったのに、母が、周りに合わせることはない、勉強して見返してやれといってくれたことだ。

かくして、「性格の悪い」私は、性格を直すより、勉強して、人をバカにして見返すという生き方をしてきた。

しかし、衣食足りて礼節を知るとはよく言ったもので、勉強の勝ち組になったおかげで、貧しい人、弱い人への同情ができるようになった。

貧乏人の味方の顔をして、消費税を増やして累進課税や法人税の増税に反対する連中よりは、よほど貧しい人のことがわかっている自負はある。

アスペルガーでも勉強はできる。

それで頑張るしかない。

私は知らなかったから勉強したが、知っていたらなおのこと勉強するべきだ。

心の病と知ってそれで落胆するだけなら、あるいはどうせ自分は病人だと思うだけなら病名を知ることは不幸にしかつながらない。でも、それを見返すつもりがあれば明日につながる。

頑張れ!