またまたというか、カープが10回の表まで勝っていた試合を落とした。

抑えのピッチャーがまったくいないというのは、やはりあり得ないことなのだろう。永川は去年の段階であてにならなかったのだから、やはり松田元も含めてフロントがダメとしかいいようがない。

さて、またまた金賢姫が話題に上っている。

87年の大韓民航機爆破事件の実行犯とのことだ。

私は、当時もう27歳にもなっていたが、初めて情報を疑ったり、国際的な諜報機関の意味を考えたりするきっかけになったのがこの事件なので、今でも鮮烈な記憶がある。

というのは、この事件が、あまりにうまくできすぎている話だったからだ。

わざわざ日本でつかまったことのある人の偽造旅券を使ったり、その人は自殺したのに、生き残ったほうはペラペラと北朝鮮の首脳部にやらされたと語り、そして115人も殺したのに、犯人が死刑にならず、その後、韓国のマスコミの寵児になったり、あるいは、83年のラングーンの爆破テロのときは韓国の閣僚が4人も亡くなり、当時の全斗煥大統領、乗っていた車が2分遅れたために(これも大統領が知っていたという説もある)難を逃れたのに、この事件のときはなぜか被害者が全員中近東から帰国する出稼ぎ労働者であったことや、直前で飛行機が交換になって、わざわざ古い飛行機になっていたなど、いろいろなことがわかるにつれ、北朝鮮が本当にやったのかという疑問をもつようになった。

いくら間抜けな国でも、あまりにメリットのないことに、わざわざ自分がやりましたと証拠を残すような形でテロ行為をやるのかという疑問をもったのだ。

拉致事件にしても、正直に言うと、本当に北朝鮮がやっているのか疑っていた時期もあった(そのせいで金正日が認めたときに、ボロクソの非難のメールをたくさん受けた)。拉致被害者の方にはお気の毒だが、連れ去った人たちが、高度な技術者とか、さまざまな形で「即戦力」として使える人に思えなかったのだ。有名な映画監督や女優を拉致したことは知られているが、そういう目的がよくわからないということが疑問点だった。(今でも国のトップレベルの指令なのか、現場の司令官クラスの作戦なのかよくわからないという疑問は残っている)

ただ、韓国の情報機関がやったにせよ、北朝鮮のどのレベルの作戦だったにせよ、結果はあまりに北朝鮮に悲惨なものとなった。

ある程度可能性があった、オリンピックの南北共催はおじゃんになるし、ソ連や中国がソウルオリンピック不参加を考えていたのに、相次いで参加を表明することになるし、さらに言うと、それ以降、韓国はどんどん経済的に成長し、東アジアの成功国家になっていくのに、それまでは、いろいろな問題があるにせよ、それなりに面目を保っていた北朝鮮は落ち目の一途をたどる現在にいたっている。

ラングーンの事件にしても、韓国の要人を殺すことに成功したが、もともとは非同盟中立国家として、比較的仲のよかったビルマを敵に回す羽目になったのだから、もし北がやったとしたら、あまりに学習能力がない。

ただ、もし韓国の情報機関がやったという陰謀説が正しければ、これほどうまくいったプロパガンダはなかったことになる。

北朝鮮がやったということになっているので、大韓航空もほとんど補償金を出さずに、新しい飛行機は保険で手に入るし、オリンピックの共催を韓国はしなくてすむし、共産主義の国まで韓国に同情してくれるし、その後、朝鮮半島への投資はほとんど韓国に行くことになる。

もちろん、そのころからぼちぼち日本の左翼も落ち目になってきていたが、それがこの事件で決定的になり、さらに拉致事件でダメを押す。

もしこれが陰謀なら、情報操作の見本のような事件だ。

私が言いたいのは、ここまでひどいことをするかどうかは別として、今の情報機関というのは昔のスパイのように情報をとるだけでなく、情報操作をして、相手国に自国に都合のいい情報を流したり、自国を好きにさせるとか、相手国の政策にまで影響を与えるということだ。

実は、それをやったのが日本の中野学校だったらしい。

おかげで、日本が東南アジアに侵攻した際に、独立を与えてくれる味方のように現地人に受け入れられたため、無傷に近い状態でシンガポールまで制圧できたそうだ。

中野学校のやり方をいちばんマネしたのが北朝鮮の情報機関らしく、偽札の作り方や情報操作の技術を得た。日本で北朝鮮が地上の楽園と言われたのは、北朝鮮の情報機関が日本の左翼マスコミにうまく入り込んだからだそうだ。

アメリカの大学教授にはCIAの息がかりが多く、彼らは日本のエコノミストを上手に洗脳したと言われる。

もちろん、これらの真偽は私にはまったくわからない。

しかし、日本もこういう組織を作り、アメリカや中国などに親日派を増やしていく作戦をとらないと(しかも大して金はかからない)、相手に好き放題に情報操作され、国力が落ちていくような気がしてならない。