新司法試験でも介護や貧困問題が出題されたというメッセージをいただく。貴重な情報である。

さて、本日は正論シネマサロンで、『受験のシンデレラ』の上映会。

九段会館というしぶい建物で行うが、キャパシティの大きなホールで、大きなスクリーンでやってもらえるのは嬉しいし、実際、それに耐えうる映画だと思っている。

大勢で見てもらえると、すすり泣きの声が聞こえてくるのは監督冥利につきる。

一つ言いたかったのは、根性ものと要領の関係である。

要領のいい勉強というと、根性ものと正反対のベクトルのように思われるが、低学力の人間が、たとえば東大に入るという話になれば、要領だけではもちろん足りない。基礎学力もつけないといけないし、相当量の勉強もしないといけない。

ただ、根性だけでは受からない。難しい問題(でもできる受験生にとってみると10分で解けるような問題)を1問、1時間も2時間もかかっていたら、半永久的に受験勉強が終わらない。もとの学力が低かったらなおのことだ。

そこで、要領のいいやり方で努力をする。そうしてこそ難関校の受験も可能になる。

実際はスポ根ドラマでも多くは、ただただ練習を重ねるだけでうまくなる話はあまりないはずだ。挫折しかけたときに、ある種のコツを教わって立ち直るというパターンがかなり多い。実は、根性と要領は両立するのである。

昔の子供は根性だけはあるというパターンが多かった。だから要領を強調したが、根性不足の子の多い昨今なら、要領も根性もと言いたい。それを知るためには、本作品は悪くないと信じている。

さて、終わった後は、懇親会のあと、正論のスタッフ、編集者と飲み会。

私が上島編集長を好きだし、尊敬しているのは、建前とか強硬論とか、金持ちやアメリカへの遠慮より、まず日本のことを大切にする主義者だということだ。

実は、久しぶりに長時間飲み食いをした。

4時半から10時半までだからなんと6時間である。

介護問題、経済問題、そしてもちろん外交防衛問題などさまざまである。

多くで意見の一致をみたが、とくに昨日のブログでも書いたが、国際競争力神話への疑念や内需を強くすべきという点で意見があったのが嬉しい。

保守の人でも、国だけでなく、国民も好きな人がいることは知ってほしい。

逆に言うと、保守の人の中には、国も国歌も国旗も好きだが、同胞が飢えていても平気という人もかなりの数でいるし、国より、私有財産のほうがよほど大事、国防力を増せとか、9条改正だとか、国連常任理事国入りなどという勇ましいことを言いながら、自腹は切りたくない、増税もいやだ、消費税を上げろという人が多いのも事実だ。

愛国とは何かを本気で考えてほしい。