本日もたくさんのメッセージをいただく。

教育費の公費負担について税金の無駄遣いとの声をいただく。ただ、外国の方が政府の教育支出が多いので、日本は実はまだ低コストではある。デフレの中で高いと思われたり、無駄遣いと思われているかもしれないが、少なくとも日本人の学力が高かったころは日本の初等教育、中等教育の生産性は高かった。ただ、問題があるとすれば、日本の学校の、とくに最近の新築の校舎が立派過ぎることだ。学力世界一のフィンランドに取材に行った際は、当地の学校はツーバイフォーで建っていた。

教育というものは、コンクリートより人に金をかけるべき最たるものだ。

私が、全員に高学歴を求めているのかというメッセージ(質問?)

そうではなくて、全員に高学力を求めているということだろう。昔の日本人は学歴が高くなくても知的レベルは高かったし、国際的にも学力が高かった。今はそれが崩れていることが最大の問題だ。

一時期の教育改革でノーベル賞を増やすなどというわけのわからないことを言っていた。教育でノーベル賞がとれるのだろうか?取れるとしても大学以降の教育の問題ではないのか?

実際、日本はノーベル賞を取れるような天才は少なくても、一般の技術者のレベルが高く、また一般の労働者の知的レベルが高かったから、イノベーションで外国を打ち負かせてきた。

要するに高学歴者が日本を引っ張ってきたのでなく、大衆が賢いから日本が伸びてきた。ところが皮肉なことに、日本の大衆を賢くした大きな要因が高学歴になるための受験競争だったと言いたいだけだ。要するに受験競争の勝者が偉いのでなく、みんなが参加することに意義があったのだ。

経済の各団体が消費税を上げる提案をしているという。

おそらく消費税が10%になっても、価格に転嫁することは困難だろう。しかし、輸出の際は消費税が高くなっても関係ない。

日本の経営者たちは、本格的に内需を見切って外需頼りの経済(おそらくアジアなどの新興国をあてにしているのだろう)を考えているのだろう。しかし、日本の貿易依存度は先進国の中でもかなり低い方だし、外需頼りの経済では、リーマンショックのようなことがしょっちゅう起きる。いちばんリーマンショックの影響が少ないはずで、サブプライムの被害がいちばん小さいはずの日本が、先進国の中でももっとも株価が下がり、回復がもっとも遅れているレベルだ。

外需頼りの経済は、つねに相手の顔色を気にしなくてはいけなくなる。

クルーグマンの言うように、外需頼りをやめ、累進課税を厳しくして、中流を復活させるという政治家はほとんど見たことがない。

民主党が情実人事で、脳外科の医者をがんセンターのトップに据えたそうだ。

がんの放射線の治療医の不足、緩和ケアの医者の不足など、日本人はがんで死ぬ比率が世界でトップ(おそらく先進国ではトップ)というのに、がんの治療はいろいろな面で遅れているのに、このような人事はまさに犯罪的だ。

といつも、政治批判のようなことを書いているがときには息抜きも大切だ。

実は、昨夜は、エンジンの高知のミュージカルのDVDとそのプロモーションDVDの完成もあって、乃木坂のコレドというシアターレストランで上映会。

林真理子先生、秋元康先生、姿月あさとさん、中園ミホさん、勝間和代さん、三枝成彰さん、その他(あまりの豪華メンバーだったのだが、書ききれなかった人は気を悪くしないでください)集まって、すごく盛り上がる。

ときに楽しく、賢い人と飲んだり、食べたりしないと、本当にバカになってしまう。

社会に出てからは知的刺激が大切と痛感した一日だった(といいながら、遊びの集まりなのだが)


教育も大事、とくに初等教育における基礎学力は大事だが