ニューヨーク慶應に入られた方、何人から抗議のメールを受けた。

私は、たまたま慶應の大学よりはるかに偏差値の低い大学の付属校の生徒で、学内進学を受けられず、中学から高校に上がれなかった人のうち、毎年のようにニューヨーク慶應に入学しているという事態を把握しているので、そう書いたわけだが、全員が学力が低い証拠にはならない。

基本的に、入っている人間が全員バカとか、低学力とか言った覚えはないが、謝罪はしたい。

しかし、抗議の主にぜひわかってほしいのは、学費が高くて、行きたくても行けない人が、今の不景気や格差社会の中で、同じ学年の中の95%くらいを占めているという現実だ。(これを言いだしたら、私立の中高一貫校だって、3割くらいの人しか行けなくなっている世の中なのだが)

そういう貧しい人を排除した形での受験が、アメリカにいると、当たり前のようになって、ハーバードやエールのような大学に行くのもすべて実力だと錯覚するような人間になってほしくないということを付記しておきたい。文面を読む限り、高校生の人ばかりのようだが、自分たちの卒業生が本当に優秀なのか、優秀な人もいるというレベルなのかも自分の目で確認してほしいし、また、こちらに抗議をするのは勝手だが、結局は最後に世間の誤解を解くのは、自分の学力や実力だ。大学に入った時点で、あるいは社会に出た時点で、一般入試で入った人より優秀ならば、世間も認めてくれるだろうが、逆にそうでないと、蔭で「あいつは学歴を金で買った」と言われる。東大卒でさえ、「親に勉強させられて入ったのだから、勉強はできても無能だ」と、仕事ができないと後ろ指をさされるのだ。

年寄りからの注意はもうよそう。謝罪はいくらでもするが、私自身がニューヨーク慶応出身の優秀な人を見たことがないので、認識をかえることができないことも付記しておく。

私を含めて、世間やマスコミやネットが何を書くかより、自分たちが頑張ることで、学校の名誉を高めていくということを考えたほうが、自分のためにも、学校のためにもなる。そうでないとクレーマーの扱いを受けるというのも現実社会だ。

こんなことを書くと謝ったことにならないと言われそうだが、心を傷つけたとすれば、申し訳なく感じているのも事実である。

本当に申し訳ない。

ただし、自分たちが優秀であるという客観的なデータや、抗議の主が一般入試できちんとそれなりの大学に入った事実を見せてくれるまでは、ブログの内容は、現在のところ、削除するつもりはない。

ついでにいうと、私は、「ニューヨーク慶應などは、もっとそんな気がする」と書いただけで、私の印象として書いたのであって、事実という表現をしていないはずだ。「そんな気」が変わるには、事実を見せてもらうしかない。

こういうお金持ちの子弟が私に抗議する中で、別の抗議がきた。こちらのほうが私の胸を打った。

以下文面

「私の勤め先は堂々と『有給休暇という制度はうちにはない!』と断言します。これは労働基準法に違反しています。私は労働基準局に電話しましたが、『とにかく有給休暇の申請をしてみてダメだったら再度連絡下さい』と言われました。

とのことで、法に触れても罰されないのが当たり前というのだ。

中小零細企業の雇用条件は無法地帯だとも書いてあった。

もちろん、現実には労働基準局は見せしめもやる。サービス残業を強要した職場で、社長にまで処罰がいったこともあった。だから、状況が少しましになったと思っていた。

ただ、少なくとも法に触れることを堂々と、今の社会の厳しさのように紹介するテレビ局の姿勢は疑問だろう。かくして、法に触れることも知らないまま泣き寝入りする人が増えるだけだ。労働基準局に訴えるのは労働者の当然の権利だし、ときには(どのくらいの頻度か知らないが)解決してくれることはあるはずだ。

ただ、現状のひどさに心を打たれたことだけは正直に付記しておきたい。

さて、昔、ある失敗をして仕事をやめた人が今でも、その失敗に対してフラッシュバックのような症状があるというメッセージもいただいた。

これについては、軽いPTSDと言っていいと思う。

トラウマに強い医者がいればカウンセリングを受けてみるのもいいと思うが、日本には少ないのも事実だ。ただ、ある種のうつ病の薬が効くことが少なくないのは、多くの精神科医の共通の知識になっているから、試す価値はあると思う。

そのほか、そういう悪い思い出がよみがえったときに深呼吸やある種のリラクゼーションを自分で身につけるというのも一法だ。確かに過ぎてしまったことは変えられないし、それを思い悩むと余計に具合が悪くなるというのは理屈では分かるが、人間はなかなか過去を断ち切れない。

でも、できる限り、今の仕事や今の楽しみ、今の人間関係に集中してもらったほうが、結果がいいということははっきりとしたデータででているようなので、そのような姿勢でいていただきたい。

いい返事でないかもしれないが、文章でいうとこういうくらいのことしか書けない。
しておきたい。

さて、昔、ある失敗をして仕事をやめた人が今でも、その失敗に対してフラッシュバックのような症状があるというメッセージもいただいた。

これについては、軽いPTSDと言っていいと思う。

トラウマに強い医者がいればカウンセリングを受けてみるのもいいと思うが、日本には少ないのも事実だ。ただ、ある種のうつ病の薬が効くことが少なくないのは、多くの精神科医の共通の知識になっているから、試す価値はあると思う。

そのほか、そういう悪い思い出がよみがえったときに深呼吸やある種のリラクゼーションを自分で身につけるというのも一法だ。確かに過ぎてしまったことは変えられないし、それを思い悩むと余計に具合が悪くなるというのは理屈では分かるが、人間はなかなか過去を断ち切れない。

でも、できる限り、今の仕事や今の楽しみ、今の人間関係に集中してもらったほうが、結果がいいということははっきりとしたデータででているようなので、そのような姿勢でいていただきたい。

いい返事でないかもしれないが、文章でいうとこういうくらいのことしか書けない。