本日はかなりたくさんのメールをいただいたが、とくに民主党問題がけっこうあった。

誤解を招かれたくないが、私は民主党の支持者ではない。政策的には共産党におそらく近いが、学生時代の民青同盟の独裁政治や、私が新左翼系の精神障害者解放運動にいた際の共産党のあまりの権力志向、教授志向の態度にあきれたこともあって、日本で共産党が政権をとった場合は、キューバのようにならないで北朝鮮のようになる可能性は強いと思っている。しかし、自民党や民主党に政策を変えさせるためには、共産党が得票を伸ばすしかないと思ってはいるが。

要するに私は現実主義者であり、アメリカ型改革やアメリカ型社会を志向する政党は嫌いだ。ということで民主党は実は好きでない。

ついでに言うと、何度も書いているように、私は何の力もないハッタリの北朝鮮より、韓国が怖いと思っているので、外国人参政権にはもとより賛成でない。竹島で住民投票を行ったら、韓国から多量の移住者がきて、向こうに帰属するなどという投票結果がでかねない。

ついでにいうと、小林よしのりさんも櫻井よし子さんも、考え方としては好きだ。櫻井さんはもともと知り合いで、人格的にも尊敬している。ただ、対米観では小林さんのほうに近いと思う。

私が言いたかったのは、外国人参政権というマターでなく、政治と金が騒ぎになったとたんに民主党の支持率が暴落したことで、政権交替した以上、もう少し様子をみていいのではないかと言いたかっただけだ。小沢氏にしても、鳩山氏にしても、選挙の前からある程度わかっていたことなのだし、これまでの自民党の政治と金の問題(田中角栄氏は、5000万円がはした金すぎて、本当にロッキードの金を忘れていたそうだ――当時、本当にそばにいた人から――もっといろいろなところからお金をもらっていたことも話してくれた人から――聞いた話なので、信用しているが)と比べると、実際は屁のような話だ。

外国人参政権が気に入らなければ、次の衆議院選挙で民主党を負けさせればいい。しかし、この4年間(残り3年間強)は何をやりたいのかをみたり、ある程度改革をさせてはどうかと思うだけだ。その中で、次の選挙で負けさせることを通じて、いい改革は残し、悪い改革はつぶすというのが、選挙民主主義でできる改革なのだと思うだけである。

さて、twiiterについて、ここを発言の場にできるというアドバイスをくれた人がいる。確かにそうだが、私は言いたいことを短い言葉にまとめるのが苦手なのは、このブログでもわかってもらえると思う。実際、そのためにテレビではお呼びがあまりかからない。それがある種の才能なのは認めるが、今のワンフレーズ政治などを含めて、じっくりと意見を言って、あるいは統計数字などを持ち出して論じる上での議論を好むし、多少は、そういうスタンスもあっていいと思っているので、私はおそらくは手を出さない。

偶然、医学部受験生からのメッセージも重なった。入ってからの忙しさや医者になってからのストレスを問うもので、それがひどければやめようかと思うというメッセージまでいただいた。

確かに医者の世界というのはいうほど甘くない。ほかの仕事より多少多くお金をもらうというのは、それに対する代償のように思えるし、実際、平均寿命まで短い。

私に言えることは、私のように医者になるつもりがないのに、医学部に入った人間でも、やっているうちに面白くなったり、使命感がでてきたりすることが少なくないということくらいだろう。

ただ、純粋にストレスに弱い人には、そんなには勧められない。ただ、BT(biotechinology)の時代には研究者の需要が増えるから、そちらならもう少しさまざまなストレスが軽減されるかもしれない。

そのほか、日本人の購買行動について興味深い話を教えてくれた人(この人のメッセージはいつも長いが、ためになることが多い)もいたが、とりあえず勉強になったということでコメントは差し控えたい(スペースの関係だが)。

本日は、メッセージへの返事だけで終わりそうだが、アカデミー賞の『ハートロッカー』は予告編しか見ていないが、きちんとメッセージの伝わる映画のようだ。

ただ、バイオレンスを否定するためでもバイオレンスを映像にすると、反社会性パーソナリティ障害の人や攻撃性の異常に高い人には、結果的にバイオレンスを誘発するという事実も忘れてはいけない。

私がかつて受賞したモナコの映画祭は、アカデミーと比べると鼻くそもいかないような吹けば飛ぶようなものであったが、暴力描写がないという考え方は,私には賛同できた。少数のおかしな奴に悪影響を与えるのは仕方ないというのは、文化を守る立場からすると、これは考慮しなければならない問題だ。

私が言いたいのは、日本人はほめるときは徹底的にほめて、くさすときは徹底的にくさすが、どんなものにもいい面も悪い面もあるということだ。

私のブログも考えを多面的にしてもらう道具になれば、これほど嬉しいことはない。