センターの際に焦りと緊張感が強くて、それがトラウマになったという人のメッセージ。

おそらく志望校を落としても、焦りと緊張はそんなに変わらないだろう。ここの学校に落としたのに、落ちてはいけないなどと思って余計にプレッシャーがかかることがある。

ただ、一つ言いたいのは、よく試験がうまくできなかったことを精神的な問題のせいにするがはたして本当かということだ。

確かに、焦ったし、緊張もしたのだろう。でも、事前のシミュレーションをもっとしっかりやっておけばよかったとか、解ける問題からやっていけばよかったのに、解けない問題で焦ってしまったとか、そういう対策のミスである可能性も大きい。

要するに、精神的な問題のせいにしていれば、解決の方法はあまりない。あがらない方法や焦らない方法など本当はそんなにない。ただ、できなかった点を次回どんなふうに改善していこうという対策が立てられたら、少なくとも受験本番までの時間がはるかに有意義になるし、本番でも焦りにくいだろう。

地方の学力向上に取り組もうという人のメッセージ。確かに、講演などに行くと感じることだが、まだまだ地方では勉強法に工夫をしようという発想の人が少ないので、そこをビジネスチャンスにするという発想は正しいと思う。競争相手が少ないとか、ほかの人がしていないことに競争力がある。

さて、JALが会社更生法を申請したそうだ。

私はずっとANAを使ってきたので大した影響はないが、これから再建ということで、いろいろなコストカットが行われるのだろう。

実は、偶然、今成田にいる。香港で、クロード・ショーシャー先生からアンチ・エイジングの講習を受けるためだ。

で、香港便は、全日空のラウンジが遠いので、Unitedのラウンジを遣っているのだが、サービスが全然悪い。

同じ日本人がやっているのに、信じられない感じだ。

もちろん安ければいいという人は多いのだろうが、航空会社の収入源であるビジネス以上の客にとって、この差は大きい。

アメリカのスーパーや百貨店でもこの差を感じる。ヨドバシのような安売り店でも、日本人の商品説明はいき届いている。中国や韓国と比べてもサービスは上だ。日本流のサービスを売りにしたチェーン店を作れば、アメリカでもはやるのではないかと思うくらいだ。

要するに、JALがこれを機に安物のイメージがつかないようにすることだ。価格競争よりサービスの競争をしないと、パイロットの年収が2万ドルもいかない国には勝てない。

実は、これは航空業界に限ったことではないのだが、サービスや高級感という日本のよさを忘れて、価格競争、賃下げ競争を続けて、デフレが続く上に日本のとりえがなくなってしまった。

浜さんという女性のエコノミストは、消費者に自覚を求めているし、デフレの恐怖を訴え続ける。

これはもちろん正しいのだが、卑しい経営者たちが、少しでも賃下げをして、少しでも株主に利益を出そうとする姿勢を改めない限り、あるいは、政治が将来を補償するビジョンを示さない限り、消費者のほうだって安いものを求め続けるだろう。

JALの今後の経営方針・再生方針(再生機構の連中はアメリカ的思考の持ち主ばかりだから無理かもしれないが)に注目したい。