昨日、ブログで基金を紹介した人からお礼のメッセージをいただいたが、少ない給料と家族の理解のない中、涙ぐましい努力で始められたことを知り、感激する。日本は金持ちのほうが卑しい。

ブレイン・ステート・テクノロジーというのを紹介してくれた方もいる。残念ながら、私は脳科学系の研究や新技術などについては、とても保守的だ。結果的に、その後も高い評価を得ているものが少ないということが大きいのだろう。意外に計算のような、当たり前のもののほうが再現性が高いようだ。もちろん、否定する気はないのだが、こちらで調べる方法を持ち合わせていないので、世間の評価をまってから、自分でも使うことにしている。

昨日は、大阪の夕方のニュース番組(『アンカー』)出演

この番組は比較的好きなことを言わせてもらえるから、好きな番組である。

口先介入の問題、JALの問題などのあと、小沢氏の金の問題が出た。

元の会計責任者で、今衆議院の議員をやっている人が、小沢氏から、箱か袋に入った現金を受け取ったと証言をしているという。

さて、いつもこの手のニュースが流れるたびに思うのだが、こういう話は検察や警察が記者会見をして発表したものではない。前の小沢氏の虚偽記載のときもそうだったが、完全に自白したという情報が流れたのに、どうもそうでなかったということになっている。検察や警察が、マスコミに、責任をとらないでいい形でリークしておいて、それを裏付けもとらずにテレビや新聞のような公器で報じるのはいかがなものかと思う。これでは、冤罪のやり放題だ。そうでなくても、代用監獄で、警察の手の内の密室で取り調べをするのに、中のことがわからないことをいいことに、警察や検察のいうことがすべて正しいものとして報じるマスコミは、まさに警察国家やカメイの手先としかいいようがない。

あと、取り調べる側に守秘義務のようなものはないのかというのも気になる。取り調べ中とか裁判中のことについて、被告側は、まだ裁判中とか取り調べ中なのにコメントを差し控えるのが通常なのに、検察や警察は都合のいいようにペラペラしゃべるというのもいただけない。

さて、鳩山氏の故人献金の問題にしても、今回の小沢氏の問題にしても、報告書に虚偽の記載をしたり、書き忘れたという形式犯であり、実際の罪は軽いものだ。

もちろん、政治家である以上、立ち小便も含めて、ありとあらゆる法律を破ってはいけない、愛人ももってはいけないという考え方もある。

いっぽうで、政治家として絶対やってはいけないことは、金をもらって、議員や大臣の職務を悪用して、くれた側に都合のいい法律を作ったり(アメリカではロビイストと称して堂々とやっているが)、あるいは国の金を無駄遣いして、大きな事業を与えたりすることだろう。要するに汚い金を受け取って汚いことをするなということだ。

もう一つやってはいけないのは、お金を使って選挙違反をしたり、買収をしたりしてはいけないということだろう。

要するに、出入りでいけないことがないかが重要で、そのプロセスである報告書をちゃんと書いたかどうかは、二次的な問題だし、悪の程度としては軽い話だ。第一、政治資金規正法というのは、贈収賄などと比べてずっと後に作った法律だし、よその国でない国もいっぱいある法律である。

私は、小沢氏や鳩山氏が悪いことをしていないとか、罪の軽いことしかやっていないから許せという話をするつもりはない。

鳩山氏でいけば、法に触れる虚偽記載より、お金を一体何に使ったかのほうが重要だし、小沢氏にしても、どこからそんな金が入ったのか、どういう経緯で入ったのかのほうが重要だということが言いたいのだ。

今回、石川なる元の会計責任者が本当に口を割ったのかも疑問だが、そんなことを軽々としゃべったら、当然、これからの政治生命をなくすし、小沢氏から切られるのは、小沢氏のそばにいたからがわかっていたはずだ。しかも、まだ逮捕もされていない任意での取り調べでしゃべったとしたら、石川某がよほどバカなのか、小沢氏がわかっていてしゃべらせたということだろう。

私は後者の見込みが意外に高いと思う。

現金だったということを言わせて、銀行からおろしたものでないタンス預金ということにしてしまえば、いつどこで入った金かの立証は現実問題として不可能だろう。

小沢氏は、いくら司法試験に何度もおちたといえ、法律をかつて勉強してきた人間だ。

何を立証できなければ起訴できないかもわかっているだろう。

結局、記載漏れや虚偽記載だけを認めて、双方の顔が立った形で手打ちというのが、よくできたシナリオなのではないかと痛感している。