このブログを続けて読んでいただいた方ならわかると思うが、私は郵政民営化を手放しにほめる立場ではない。むしろ、批判的と言っていいだろう。ただ、私は、物事によって是々非々の立場で、嫌いなものは何でも腐すというのは、認知的に頭の悪い、未熟な考え方だと思っているので、いいところはほめたい。(もちろん、これが民営化のおかげでなく、IT化などのためかもしれないが)

実は、私は昨年2度引越しをしている。もともと成城から本郷に引っ越す予定だったのが、早めに成城の家が売れたので、下北沢に仮住まいをしていたのだ。で、成城の郵便物が下北沢に転送される。その後、本郷に引っ越したので、それが本郷に転送される。私の郵便物に対するレスが遅いのは、とくに成城に送ってもらった人は二度の転送を経てのことだからだ。

だから、今年は年賀状は3日とか4日にならないと来ないと思っていた。たいていの人は成城の住所しか知らないからだ。ところが、なんと大量に成城宛の年賀状が届いているではないか。二度の転送を仕分けして、きちんと元日に届ける心意気に感銘を受けた。日本郵政の皆様、本当にありがとう。

さて、本日はちょっと寝坊して、朝起きると、例のごとくお笑い番組をやっていた。

消費者の選択肢として、もう少しいろいろな種類の番組を見たいが、笑うこと自体は、最近は脳にもいいし、感情の老化予防につながるし、また免疫機能にもいいことがわかってきたので、目くじらを立てる話でもない。

ただ、その番組は、会場の観客から無作為に5人選んで、その5人中3人が笑えば勝ち上がっていくというシステムだった。ところが、客はみんなどうみても10代と20代、ときに30代が混じるという若い客ばかりなのだ。

相変わらず、テレビは、若年層が視聴者の代表と思っている。

しかし、2010年現在、日本人全体の平均年齢も、日本人全体の真ん中の年齢も45歳近くなっている。要するに平均的な日本人に見せたければ45歳をターゲットにしないといけないのだ。

若い人と中高年と高齢者の笑いの感性が変わるのかということには疑問が残るかもしれない。

しかし、脳科学の立場からいうと、脳が老化するほど強い刺激でないと反応しない。

前に何度か出したたとえで申し訳ないが、若い人間は箸が転んでもおかしいが、われわれの年代では箸が転んでもおかしくもなんともない。

現にその番組では、ギャグをやる前から、3人笑って勝ち上がりということが何度もあった。

しかし、本当にレベルの高いお笑いは、中高年どころかお年よりも笑わせることができる。しかし、そういうお笑いでは、若い人間も笑う。うそだと思えば、なんばのグランド花月に行けばいい。

草野球を実況中継しないように、箸が転ぶレベルのお笑い番組はテレビでやるのでなく、小劇場でやればいい。テレビというのは老若男女みんな笑えるレベルの高い芸をやるべきだ。NHKの場合は視聴者がお金を出しているのだから当然として、民放だってスポンサーはもっとチェックすべきなのである。

前述のように人口の高齢化が進むほど、お笑いは、脳の老化予防、メンタルヘルス、そしてがん予防などに意義をもつようになっている。だからこそ、高齢者でも笑える番組を作ることは社会的にも意義がある。

実は、年末に子供が喜んでみていたので、ダウンタウンの「絶対に笑ってはいけないホテルマン」をつい見てしまったら、そのままおかしいので、久しぶりに3時間くらいつきあうはめに、というかやめられなくなった。

映画を観る限りもうダメと思っていたが、やはり松本は天才のようだ。改めて才能を見直したし、本当に笑わせてもらった。

このレベルの笑いをやってくれるなら、全国放送の価値がある。

でも、高齢者はこれでも笑えないのだろうか?

松本の笑いが高齢でもわかるかどうか、調査したいと思っているし、ブログの読者の方で高齢者と一緒に見ていた人がいたら、実態を教えてほしい。