民主党政権は扶養控除を国も地方も廃止するという。

民主党は女性の国会議員も多いが、勘違いされないように考えてほしいのは、女性国会議員というのは、働く女性の味方であって、むしろ専業主婦の敵である。女性であるからといって、間違えても専業主婦は女性議員などに票を入れたらひどい目にあうのだが、社会に出ていない分だけおぼこい専業主婦の方々は、女性議員に票を入れるのだろうか?結果的に増税の憂き目にあい、専業主婦などは過去の遺物のような言われ方をされる。

日本の場合は、アメリカと違って金持ちの奥さんは専業主婦であることが多い。結果的に、金持ちは塾に行かせることも、家庭教師をつけることもできる上に、子供は家庭環境にも恵まれることになる。格差は開く一方だ。

格差社会のほうが生産性があがるという議論はある。私は、あきらめる人が増える分だけ、それも眉唾だと思っているが、ケインズの時代から一つ確かなのは、格差社会のほうが、社会全体の消費は減る。金持ちが稼いだだけ使わないからだ。結果的に生産が余っていて、消費が足りない社会では、貧富の差をつけないほうがいい。そのほうが金持ちもアホほど働かなくなって、需給ギャップはさらに埋まる。

それ以上に、今の政策では金持ちの子は教育環境にも家庭環境にも恵まれることになる。こんな制度を作るほうが、親から献金を受けるよりはるかに鳩山氏が金持ちのボンボンである弊害を感じる。彼は相続税も減税論者だそうだ。民主党は格差社会是認政党なのである。

ということで、女性は働けという政策に民主党が舵をきったわけだが、いっぽうで、歳をとったら女性を職場から追い出すという矛盾した政策もやっている。

厚生労働省が自民党政権時代からやっていたことだが、高齢者の長期療養型病床を減らし、高齢者の入院を減らし、在宅医療を増やすという政策を民主党も是認している。

結果的についに、高齢者が増えているのに、高齢者の入院が15年ぶりに減少に転じたそうだ。もちろん、受け皿は在宅である。

親を在宅でみるためには通常、嫁なり娘は仕事をやめなければならない(でも、扶養控除の控除は受けられないのだが)。現在、介護のための離職者は少なく見積もって、15万人。

税制を使って、貧乏な女性を無理にでも働かせて、親の介護の年代になったら施設を作らないことで、仕事の仕上げや、やっと子育てを終えて、仕事に専念できるようになった女性を、離職させて在宅介護に縛り付ける。

民主党が女性の味方などというのは大きな勘違いだ。

一部のインテリをのけて、庶民の女性を一生奴隷のように働かせる政党でいいのか、本気で女性の人は考えてほしい。

せめて、高齢者の介護だけでも考えてくれれば、働く女性の味方とか、将来、女性が働かないと社会が回らない少子化社会への対応ともとれるのだが、歳をとっては親の介護を押し付けるというのは明らかな矛盾だ。

それにしても、女性が自立していることで知られる(離婚率も全国トップレベルだし、女性が堂々と男と酒を飲む皿鉢料理を産んだ土地柄が)高知では高齢者の入院が全国トップだという。

女性の先進的な土地では在宅はやらないのだということは大きな示唆となる。

で、ブログを書き終わってからバーに行った。

高いバーなのに人でごった返している。日本でごんなにはやっているバーはみたことはない。

私は細々とグラスワインを飲んだか、それなりにおいしい。

見覚えがあるようなないようなコニャックのボトルがあったので聞いてみると、ヘネシーのエクリプスだった。一杯500ドルとのこと。それでも半分以上あいていて。

これがアメリカの景気である。私も生まれてこのかた一杯しか飲んだことのないコニャック(そこは650ドルだったから、このホテルは良心的だ)。

こんなものをホイホイ飲めるやつかたくさんいて、アメリカの金持ちの景気はそんなもんだろうとまた痛感させられた。