受験生の方からオナニーをしていると脳細胞が死ぬかというご質問を受けた。

確かに今の時期勉強していればいろいろなことが不安になるだろう。科学的には根拠はないことになっているが、実際に調べた人はいないだろう。一ついえることは、私が灘高にいた頃、オナニーをしていない人間を探すほうが、難しかった。もちろん私もしていた。その年に現役だけで東大の理Ⅲに19人合格した。オナニーをしていても、勉強ができれば合格できることだけは確かだ。

ただ、オナニーに凝ってしまって時間をかけすぎるとか、オナニーをすると眠くなるとかいうのなら、多少は工夫が必要だ。オナニーにかける時間をなるべく短くする(そのせいで早漏になっても責任はとれないが)とか、オナニーは寝る前までがまんして、それでぐっすり眠るとかだ。

とりあえず、オナニーのことを考えるより受験で残りの期間にどれだけ点をとるかを考えるほうがよさそうだ。

別のメッセージ。相続税を100%にしたら、金持ちが「より稼ごう」とするインセンティブがなくなるのではないかというご意見。

実は、私もそう思っている。むしろ、それが狙いである。

一つには、私が問題にするように今は生産性があまっていて、消費が不足している消費不況であり、またデフレ傾向が続いている。要するに生産性を上げるという神話を捨てて、消費を増やすことを本気で考えないといけない。金持ちにこれ以上働いてもらうより、税金でとられるのが馬鹿馬鹿しいと使ってもらうことが重要なのだ。

もう一つは、金を何のために稼ぐのかという哲学を変えていくことに意味がある。自分で使うため、あるいは寄付をして名を残すためより、子どもに残すために稼ぐことにどれだけ意味があるのだろうか?

というのは、両親が死ぬ(両方死んで相続が完成する)ときには子どもは60になっている時代だからだ。格差を固定して、あきらめが蔓延するより形式的に機会平等(実際には、息子が40で社長になるとすれば、年収×20年くらいの生前贈与をうけているのと同じなのだが)に見えるほうが意味がありそうだ。

相続税が100%になると家を買う人間などいないという考え方もあるし、土地の値段が暴落するという考え方もある。これについても、子どもに後を継がせるためにベンツを買ったり、自家用機を買ったりする人がいないのと同様、老後のことを考えても便利な場所や広い家を買いたいという金持ちがいなくなるとは思えない。土地が利用価値で値段がつくようになるほうが、わけのわからない投機で値段の変動が大きくなりにくいだろう。どちらにしても、人口減少社会で地価は下がるのだから、早めに適正価格になったほうが、一時的に地価が下がっても健全かもしれない。

ただ、「マクロ経済学でいうところの Y=C+I のY(所得)自体が縮小され」結果的に消費が減るという懸念については、私はわからない。ご心配のように、一過性に消費は増えるが、以降は逆にみんなが自分が一生使える程度しか稼がなくなるかもしれないが、逆に消費が盛り上がる上に、金持ちが前ほど自分の取り分を求めないので、大衆の給与水準が上がり、結果的にスイスのようにみんなが豊かな(ただし、この国は、実は金持ちはものすごく金持ちだし、金持ちの税金は意外に安い。人件費が高く貧しい人が少ない国というところが特徴なのだろう。)国になるかもしれない。経済は、その場の効果だけでなく、長期的な影響も考えないといけないから本当に読めない。

心理屋の立場からすると、そのときに人の気持ちがどう動くかわからないし、やってみないとわからないから私は経済に興味をもつのである。理論どおりいかないから、誰が正しいかわからない。私が問題にするのは、それなのに経済学者だけが知っているように思い込んでいることだ(昔の精神分析医が、患者より患者の心がわかっていると思い込んでいたように)

さて、昨日は忙しくて、家で昼食が作れないとの事で、引っ越して初めての外食であるが、結局、近所の神勢というラーメン屋になった。

ここはつけ麺のほうで有名だったり、次郎系のラーメンで知られる名店である。

ということで、日曜日はその次郎インスパイア系の男山ラーメンが昼間でも食べられるので(ふだんは夜だけだそうだ)、私のほうはそれをとって、家族はあっさり系の醤油ラーメンをとった。

ところがその醤油ラーメンがうまい。上品な細麺と、あっさりと鶏がらの聞いたスープ。チャーシューもやわらかめだが、いい豚を使っている。そしてめんま(たぶん自家製だろう)がうまい。

その後にきた男山ラーメンは、おそらくこれが次郎系なのだろう。かなり強烈なとんこつ醤油のスープに太麺がからむ。麺の歯ごたえはかなりいい。ちょっと味は濃いが意外に嫌いでない。ビールがメチャ進む。

それとコストパフォーマンスがおそろしくいい。さっきの醤油ラーメンと40円しか違わないのに、野菜は大盛り、チャーシューの代わりに角煮が入っている。脂身も浮いている。ニンニクもかなり利いている。

かなり満足して帰っていったのだが、あとがいけない。

やはり脂が強すぎたのか、かなり激しい下痢に見舞われてしまった。

昔は、そんなことはなかったのだが、歳をとると濃い目のガッツリ系ラーメンは食べてはいけないのだろう。

また一つ老化を感じて教訓を得た。