自民党の総裁候補選びがかなりもめているらしい。私は介護政策で舛添氏をまったく評価していないが、メッセージを読む限り期待する声は意外に強い。しかし、彼は、もはや都知事選にしか興味がないようだ。民主党は都知事選に出すタマがあるのだろうか?

民主党のマニフェストにない約束ということで一つ忘れていたことがある。

なんとなく気づいていた人がいるかもしれないが、民主党のマークは上下対称ではない。実は下のほうの赤丸はギザギザがついている。

これはエンジンの盟友である浅葉克己氏がデザインしたものなのだが、このきちんと丸になっていないデコボコした感じは、まだ発展途上ということを意味するものだそうだ。で、発展したら丸くするのかを確か三枝成彰氏が民主党の幹部に聞いたところ、「政権を取ったら」と返事をしたそうだ。

これも、本当だったら面白いが、一応約束は約束だ。ただ、政権をとっても発展途上という考え方をするのも、それはそれで謙虚ですばらしいことだ。

あと、高速道路の無料化と、子育て支援について。

この話は前からさんざん山崎養世氏から聞かされていたが、私は基本的に賛成だ。むしろ、道路を作るときに余計に買った土地をなるべくパーキングエリア・サービスエリアにしていく。そこを分譲して、借金を減らす、そこを賃貸して収益を上げるということを考えると、通行料が増えるほどよい。それで利益を上げるために今の高速道路会社にすればいい。資産価値を考えれば、株価の時価総額もそれなりになるだろう。まず借金を減らしつつ、収益をあげればいい。アメリカで生活をしたことのある身としてみれば、ターンパイクという例外を除けば、高速道路はタダが当たり前だ。ばら撒きというほうがおかしい。

子育て支援。

実は身内の一人が、こんなものをばら撒いても、飲みに行ったり、自分の服を買うような親はいくらでもいると怒るのだ。

確かにそうだろう。教育レベルを上げるためには、ばら撒きはそれほど有効でない。

ただし、消費がこれだけ落ち込んでいることを考えると、道路工事にばら撒くよりよほどいい。道路工事に1兆使っても人件費は10%程度だが(ナチスはこれを46%にすることで景気を回復させた)、こういう直接にお金をまく政策は(エコポイントなどをふくめて)、かかる費用に対して直接に人にいく割合が高い。要するに消費を刺激する。それはそれでいいこととしか言いようがない。

むしろ問題なのは、月26000円など屁でもなくて、そのまま貯金になってしまう金持ちにこの金がいくことだ。

さて、本当は本日は久しぶりにワイン帖。

実は、最近、アメリカ、フランス、イタリアなどワインが高くなってしまった国をはずした第三世界のワインを探している。

イスラエルのYardenのメルローはかなりよかったが、次の掘り出し物が、ブルガリアのEnira Bessa Valleyである。私が飲んだのは2006年のもので、メルロー80%、シラー10%、カベルネソービニオン10%とのことだ。

メルローが勝っていて、すぐに開くし、タンニンの熟成感もいい。ネットで買えば3000円までで買える。

このコストパーフォーマンスのよさが第三世界のワインなのだろう。

映画を撮って以来、貧乏をしているおかげで、安いワインからおいしいワインを探す気になったのもある意味いろいろな発見をさせてくれる。

ブルガリアにしてもイスラエルにしてもブドウはいいものができるから、後は作り手だが、やはり進歩を痛感させる一品だった。