東大と甲子園について、メッセージの主から考えを変えたというメッセージをいただいた。私のほうが正しいというつもりはないが、柔軟にいろいろな考えをもつのはいいことだと思う。素直に喜びたい。

東大に行きたい女の子からのメッセージ。とにかく自分を信じて、自分にあったやり方をみつけることと思います。私の勉強法が役に立つなら嬉しい。気分を東大モードにしたいなら、『受験のシンデレラ』をみてほしい。

学習障害のお子様をもつ親御さんからのメッセージ。これは、実際のお子様を見ていないのでなんともいえない難しい問題だが、原則的にはとりえをなるべく伸ばしてあげるという方法論がいいと思う。確かに、受験勉強では不利かもしれないが、できる科目でとっていくやり方で意外に伸びることもある。お金に余裕があれば、学習障害のことがよくわかっている家庭教師がつけばベストなのだが。この程度のことにしか、答えられなくて申し訳ない。

橋下知事をどう思うかについて。言いたいことはいろいろあるが、別の機会にゆっくり書ければと思う。

ということで、本日取り上げたいニュースは、妊娠女性の41%が流産を経験しているという記事である。そのうち、8万人が流産や死産を繰り返す不育症だという。

http://sankei.jp.msn.com/life/body/090802/bdy0908021617000-n1.htm

医者でありながら、あくまでも印象でものを語らせてもらって申し訳ないが、ちょっとこの数は多いと思う。昔のほうが栄養状態も、衛生状態も、あるいは食品添加物や農薬の使用なども、どれをとっても条件が悪かったはずなのに、昔より増えているとしか思えない。

今の母体は弱くなったといえばそれまでだが、その原因は本気で調べないといけない。

しかし、私の推理はほぼあたっていると思うが、おそらくその原因は、若いころのダイエットだろう。

一般的に、標準体重を20%割り込むと重要臓器の発達や成長に悪影響が及ぶとされている。もちろん、子宮や卵巣も例外でない。

慎重160cmを例にとると、標準体重は56.3kg。それが2割割り込むと、約45kgである。

おそらく多くの思春期の女の子があこがれる程度の体重だ。明らかに医学的にはガリやせであり、25くらいになってからのダイエットの目標としても危ない数字だが、思春期の女の子にはなってもらっては困る数字なのに、テレビに出る女性は、ほとんどがこれよりやせているくらいだ。

「危ないからまねしないでください」とか「まだ成長期の方(男女とも)は、このやせ方を目標にしてやせようとすると、将来、身体や脳に悪影響が出るので、ぜったいにまねしないでください」と報じるのがテレビの役割のはずなのに、むしろ、それをあおっているし、ダイエット食品のコマーシャルで金儲けをしている。テレビに出て、美しいとされる人がみんな標準体重を大きく割り込む痩せ型ばかりなら、若い女の子のやせ願望をあおるのは当然だ。これが2,30年続けられた結果が、今の流産の多さにつながっているという私の推理は、そうはずれているとは思えない。

選挙期間中はテレビが怖くて何もいえないのかもしれないが、本来、こんな健康被害がでており、少子化も問題になっている折に、せっかく子供を産もうとしている人が、ちゃんと受精までし、胎児が発育しているのに子供ができないで、万単位で死んでいるのを許していいのだろうか?

イタリアやスペインでは標準体重を18%以上割り込んだモデルを禁止したそうだが、やせたタレントやモデルを出すなとは言わないが、せめて前述のようなテロップをつけたり、やせた子と同じくらいの数で、標準体重ややや太めも出すようにするか、やせた子しか見ない番組はPG18にして、深夜枠に回すとかすべきだろう。

総務省も、新入社員の女子アナの身長と体重を報告させるべきだ。痩せ型しかとっていないとすれば、国民の健康被害をあおっているとしか言いようがない。やせていないと女子アナになれないのなら、思春期の子供への悪影響は大きい。テレビ局がその体型が理想だと宣言しているようなものだからだ。

子供を増やしたり、若者の健康を守るために、もう少しテレビ局の人間は、まともな見識をもってもらいたい。とくに人事部の人たちは、自分の好みで新入の女子社員を選ばないでほしい。