韓国の盧武鉉前大統領が自殺したそうだ。私は基本的に、死者を美化することが自殺予防の観点から好ましくないと思っているので、特別な同情をするつもりはないが、不正資金を受け取った疑いで捜査中とのことで多少複雑な気分になった。

前に民主党の候補者と話をしていたときに、政権が交代すると、政治家と官僚の腐った結びつきやお金の不正が暴きだされる、そんなことをすると今度は自民党が政権をとったときに意趣返しをされる。その緊張感があるから悪いことができない。結果的に政界が浄化されるという話を聞いたことがある。

そのときは多少眉につばをつけて聞いていたが、政権党から今回党首の秘書逮捕という形で仕掛けられたのだから、民主党が政権をとるようなことがあったら確実に仕返しはあるだろう。そういう点で、政権交代に期待したいが、日本だと自殺がでたとたんに捜査がやむのが心配だ。

昔も東大の放射線科の教授が不正疑惑で逮捕されかけた際に、その教授の自殺で事件が終結したが、週刊新潮の報道では、国家公務員の身でありながらベンツのSクラスとジャガーに乗り回し、製薬会社から愛人を囲ってもらっていた別の教授の捜査が頓挫したらしい。放射線科の教授は機器の納入がらみの単純な贈収賄のケースだが、別の教授のほうは高齢者を薬漬けにするような医療の宣伝係のようなことをやっていた人間を司法がどう裁くのかというケースだったので、立件も難しい代わりに、逮捕されていたら相当、日本の高齢者医療にインパクトがあったはずだ。おそらく、クスリの使いすぎが批判され、年間で兆単位の金が浮いただろうから残念でならない。

民主党が政権をとって、不正を暴こうとすれば、自民党サイドもうつ病になりやすい気の弱い奴を余計においつめて自殺においやるという対抗手段に出ないとは限らない。自民党の総務会長の話では政治家にうつはいないというが、自殺者はなぜかたくさんいる。

そこで捜査終結というのでは何のための政権交代や政治の浄化かわからない。

さて、昨夜は娘の20歳のバースデイをほうっておいたお詫びに、食事をみんなで食べに行く。

娘のリクエストで、いちばん食べたいものということで選んできたのが、ローホートイという中国料理だ。

点心からふかひれスープ、何をとってもうまい。えびを使った料理と、味付けにつかうホタテが本当にうまいようだ。

相当グルメをさせてきたが、彼女の本当のお気に入りは、こことあら輝の二つに絞られているようだが、これは私も同意している。

サービスも非常にいい。

ワインの持込にも快く応じてくれて、娘のバースデイヴィンテージの1989年のラフルール・ペトリゥスをもっていく。ペトリゥスの89年ももっているが、パーカーが100点をつけていることもあって、100万円ほどするので、今回は見送りにした。娘が結婚したときにでも飲もうと考えている。

でも、これもうまかった。ペトリゥスのセカンドのような位置づけだが、明らかに、こっちのほうがポムロールっぽい。

ちょうど20年くらいが飲み頃なのだろう。甘さが上品だった。

うまいものを食うと本当に満足だが、家族があまりワインを飲まないので、結局3分の2ほど私が飲んで、家に帰ったらバタンキューで明け方に目を覚まして書いているのがこのブログである。