昨日は、金持ちが撒き散らすデマカセ(たとえば格差をつけたほうがインセンティブになるというが、心理学の理論や実験結果では、そのほうが諦める人が増えるので、かえって全体の生産性が落ちるなど)についての口述筆記の取材を受けていたが、このまま日本の貧困層が増えると、日本製品がアジアの人に憧れられなくなる話をする。

確かに、ここしばらく日本は貧乏臭い国になった。今朝も4,5年前の携帯を持ち歩くのが当たり前の姿がテレビで流されていたが、日本人のもつ携帯のほうが、韓国や中国の人のもつ携帯より、安っぽいモデルであれば(それが実は古いものであったとしても)、日本製品に憧れを感じないだろう。

昔と比べて、実際に観光で日本にくるアジア人が増えているが、このままでは、彼らが日本をビンボー国として認知する可能性が強い。日本人がいまだに高くてもヨーロッパ製品を買うのは、ブランドに伝統があることと彼らがなんとなく豊かに見えるからだろう。スイス製などはその典型だし、彼らは国民所得が高い。

日本の場合、ブランドに伝統がない分だけ、豊かな国に見せる必要がある。アメリカが豊かな国に見えたころは、日本人はアメリカ製品に憧れたのだから。

さて、東北大学でいい加減な指導を受けた大学院生が自殺したそうだ。

この大学というのは、気に入らない研究をすると露骨にいじめる。しかも、残りの人間に当たり前に学位を出す。私も、日本人で初めて自己心理学の国際年鑑に載った論文を統計処理をしていないという理由で、生物学的精神医学の教授に落とされたが、その年100人以上学位論文を出して落とされたのは私だけだった。その前に落とされた人は自殺したという話を聞いた。

こういう研究の制約がある大学だから、その学校を卒業した人がノーベル賞をとっても、その大学の大学院にすら行かずに島津製作所に入ったおかげと思われるのだろう。そして、ノーベル賞をとるまで見向きもしなかったくせに、とってからあわてて客員教授職を与えたり、名誉博士を与えたりする。

でも、東北では威張りまくっている。この田舎根性を直さないと、東北人以外は受験しない大学になるだろうし、現にほとんどそういう状態だ。

さて、実は、灘の同窓会のバスの中で、メタボの話題が出た。

メタボリック・シンドロームは、日本では松澤 佑次という製薬会社から6年で8億3000万円も寄付を受けた阪大の実力教授(実際、阪大病院の院長になるし、今は住友病院の院長をやっている)が言い出した概念だ。

検査屋とコレステロールを下げる薬屋は確実に儲かる。しかし、日本は欧米と比べて、メタボ絡みの死者は少ない。心筋梗塞よりガンで死ぬ国だからだ。

私「でも、オレ松澤というオッサンがメタボが体に悪いと本気で信じてるとは思えへんねん。実際、あのオッサン自身がメタボやろ」

隣り合わせた医学部教授「確かに太ってるな。でも、実際、日本に限らず、世界中でBMI25くらいがいちばん長生きしとるもんな。(標準体重は22とされている)知っとるんやろうな」

私も知っていると思う。

彼は、今後の医者の世界で、偉そうにし続け、ストレスのない生活を送って、偉そうにすることで、また太めでコレステロールが高いことで、免疫機能を保ち続け、がんにならず、よしんば心筋梗塞になってもカテーテル治療で死にもせず、長生きすることだろう。

メタボがインチキであることを身をもって証明するだろうが、メタボといい続けて寄付を集めて、講演を続ける。本当にリコウな人だ。

でも、私がこういう批判をすることが、万が一耳に入ってストレスを感じるようなら、彼の免疫機能を落とすことになって悪い気もする。

たぶん、カエルの面に小便だろうが。