昨夜は文藝春秋社の編集者二人とと食事会

いろいろと面白い話を聞けたが、迷惑がかかるといけないのであえて書かない。

ただ、一つどうしても気になったのは、ロシアに行ってきたそのうちの一人のロシア人男性の平均寿命の話。

今や、ロシア男性の平均寿命はどんどん短くなって58歳なのだという。

物価が高いのにアルコール類だけやたらに安くて、アルコール依存が町にあふれている。もちろん、最終的に体を壊して死んでいく。

寒さがひどいので、ホームレスでは冬をこせず、死んでいく。寒さをしのぐのもアルコールの力だ。

ソ連時代は、年金で暮らせたわけだが、ソ連時代に年金を頼りにしていた人がどんどん死んでいくので、財政はやっていけるらしい。

いっぽうで、かなりの貧富の差がついた。これでは、旧共産主義時代を懐かしむ人が増えて当然だ。

その編集者は、アルコールをわざと安くして、早死にさせることで、高齢問題を解決しているのではないかという。すごい淘汰の論理だが、一定の説得力があるのが怖い。

アメリカも日本ほどホームレスが目立たないのは、やはり寒さのためだろう。西海岸と東海岸の南部以外は本当に寒い。ニューヨークでもおそらくホームレスでは生きていけないだろう。

朝起きたら、小渕元首相の娘が少子化大臣(どころか、最年少の大臣)としてインタビューに答えていた。

保育園を作れというのと同じ発想で、重要な任務を任されているときでも、バースコントロールをしないのが少子化担当大臣の仕事のような取り上げられ方だ。

子どもを在任中に産めれば少子化担当大臣になれるなら、多くの女性もみんなそうしたいだろう。同じ給料と肩書きがもらえれば、10万人くらい希望者が出るのではないか?もちろん財政は破綻するが。

前にも書いたが、結婚が15-19年続いている夫婦については、1970年前後から子どもの数は変わっていない。数字から読み取れるのは、非婚、晩婚、離婚でその割合が大きく落ち込んでいることだ。

とくに男性の生涯未婚率がどんどん2割に近づいている。そして、理由の多くは貧困である。

貧困で、高齢問題を解決する国もあれば、貧困で少子化が進み、よけいに高齢問題が重くのしかかってきている国もある。

もちろん、肩書きだけでなく、親の財産をのうのうと受け継ぎ、渋谷区の高級住宅地に住む、この大臣に、実情をわかってもらうことは困難だろうが。