しつこいようだが、私の第一回(絶対これで終わりたくない!)監督作品の『受験のシンデレラ』が本日より、セルとレンタルが開始される。

私がしつこく言って回ったためか、あるいはロードショーや名古屋、新潟での上映が評判がよかったためか、今のところアマゾンでの注文も多く、25日の8時現在、青春・学園のカテゴリーで1位(ホームレス中学生より売れている)、1位が「おくりびと」のドラマ部門で42位と健闘している。こんなに売れると思わなかったせいで、あまりプレスしていなかったのだろう。現在、在庫切れだそうだ。(本日が発売日というのに)

初版はあまり刷っていなかったから、これを買えた人は(どこに初版の証拠があるかわからないが)、将来、私が大監督になれば、なんでも鑑定団で高値で売れるかもしれない(意外に本気で言っている)。

どちらにせよ、ぜひ買ってほしいし、それがもったいない人もレンタルで借りてほしい。

なお買ってくれた人は、パッケージを下記に送ってくれれば、私がサインするか、遠藤真紀の2年間の受験計画表(映画で使われたもの)のカラーコピーをお送りする。

113-0033 文京区本郷3-5-4 朝日中山ビル2F 有限会社緑鐵 受験のシンデレラ係

返送先の住所を明記してほしいが、返送の送料も当方で負担したい。

この映画は、受験版の明日のジョーのような映画だが、私としては格差社会への闘いもテーマにしている。

何度も問題にしていることだが、貧しい人間が貧しいままの世襲社会がいいわけがない。

それにどうやって闘うかというと、これまではど根性ものの商売人の話か(これがすっかり映画やドラマの世界から消えた)、ロッキーや明日のジョーのようなスポ根ものばかりで、いちばん確率の高い受験で這い上がる話はなかった。

でも、アメリカではスクリーンでなく現実で、オバマのような貧しいマイノリティから勉強で這い上がる人間が生まれている。

日本はどうなるのだろう。

だから、少しでも多くの人に見てほしいのだ。

24日に発表された日本青少年研究所の調査では、日本の高校生は中国の高校生の半分の時間しか勉強していないのに(これは学校と塾と家での勉強時間の合計の話で、家庭での勉強時間なら数分の1だろう)、8割の高校生がきついと考えているそうだ。それよりはるかに勉強時間の長い中国や韓国では4-6割というのに。

日本人は、根性を復活すべきだ。たしかにおくりびとは癒しの名作で、私の映画は根性ものかもしれない。

でも、こういう映画も支持されないと、根性ものはダメという話になり、そういう映画が作られないから、日本人の根性がよけいになくなるという悪循環が待っている。

手前味噌な話ばかりだが、日本のためにも応援してほしい。

私は、日本で何の賞もとれなかったこの映画が外国で評価されたことも驚いている。

モナコ国際映画祭でグランプリをとったわけだが、努力の価値を外国人のほうが認めるようになったのでは、資源のない日本は終わるのではないか?

ところで、滝田監督と比べ物にならないくらい小さな映画祭だが、それでもグランプリは嬉しかった。

Best Film is "Cinderella Formula, Japan"と呼ばれて、壇に上がっていく喜びは東大の理Ⅲに受かったときよりはるかに強烈だった。

そのときの光景は、このページの2段目の写真
http://www.monacofilmfest.com/main.htm


でも、藤原和博さんは、最後のシーンで泣かなければ日本人でないとまで言ってくれている。

とにかく観てもらわないといい映画かくずかはわからない。くずだったら金を返すとは言わないが、とにかく観てやってほしい。