中学受験真っ盛りだが、今年はサンデーショックといって、本来多くの学校が受験日の2月1日が日曜日なので、キリスト教系の学校が受験を2日に回すため、ダブル受験ができる。たとえば、東京の2大名門私立女子中の桜蔭が1日、女子学院が2日になるので、両方受けることができるのだ。

ということで、本日くらいに発表のクライマックスがくるのだろうが、私はかねてから2月3日から、中学入学まで2ヶ月以上あるのがもったいないと思っている。

おそらく中学受験生は1日6-8時間くらい勉強する習慣がついているだろう。ラストスパートの時期はもっとかもしれない。しかし、合格と同時に、気が抜けて、あるいはやることがなくなってまったく勉強しなくなる子も少なくない。

毎日勉強を6時間やっている子が2時間に減らしたら、2時間の勉強が楽に感じられるだろうが、いったんゼロにして、それが2ヶ月も続くと1時間の勉強でもかったるく感じられるはずだ。

まして、難しい中学受験の問題を解いてきた子に、英語をアルファベットから始めるとか、数学を正負の数の始めからやるのは、ばかばかしく感じるだろう。だから、ここでせっかく実についた学習習慣が奪われる。

しかし、よくよく考えたら、中学受験の合格はゴールではない。開成に受かっても、びりのほうになってしまったらMARCHでも危ないそうだ。実際、昨日合格した人の中で、6年後に東大に現役で合格できるのは3分の1かそこらだろう。これはもったいない。

ということで、私は6年一貫校の合格者を対象に3月の始めから中学のカリキュラムをスタートして、ゆとり教育ですかすかになった中学のカリキュラムを1年でおおむね終えてしまう塾をやっている。

和田塾緑鐵舎という塾だ。

この塾は、1年生のときから中途編入をとらない。まだ無名のこともあって大赤字だ。今一番上の学年がこの4月から高校3年生になるが6人しかいないのだ(これをつい最近まで2クラスにわけでやっていた)

なぜこんな経営的にばかなことをやっているかというと、日本でエリート教育をやりたかったからだ。

6年かければ大学に受かるのは、当たり前といえば当たり前なのだが、最近の塾通いをしながら東大に入る6年一貫の子は、教養がない子が多すぎる。私は通信教育のために150人ほど東大生を雇っているが、その採用面接にくる東大生を見て痛感する。

本をろくに読んでいないし、あまりに考えがない。

もちろん、優秀な東大生もいるが層が薄い。

実は、この塾のためにいろいろな人が協力してくれている。

林真理子さんや樋口裕一先生が文章の書き方を教えてくれたり、渡辺昇一先生が歴史の話を、つい先日も森本敏先生が国際政治の話をしてくれた。榊原英資先生に国際的に通用する人材になる方法なんて話しもしてもらった。

たった6人の第一期の卒業生が将来、日本のためになる人材に育ってほしいが、今年も募集を開始した。

原則的に指定校の合格発表のときに配るビラだけが広告材料で、私は、それをもらった人対象に2月8日に学士会館で講演会をやる。

今回中学に合格した子を持つ親御さんで興味のある人は、下記のページを見てほしい。

http://www.hidekiwada.com/ryokutetsusha_2009/index.html