このブログがきっかけということで、週刊新潮で『神の雫』が叩かれていた。

取材の電話をかけてこられた記者の方が、マンガ版とDVDを送ってくれた。

一番唖然としたのは、原作でムートンの82年(サイコーのムートンの一つでしょ)だったのが、テレビでは90年(並か並の下ですか)になっていたことだ。

それもブログに書いてやろうかと思ったが、記事で答えたコメントを先にブログに出すのは仁義に反すると思って今日まで待っていた。

作り手が、グラスだけでなく、ビンテージにまで無頓着ではワインのドラマは無理だ。

記事を読むと、2004年のリシュブールについては、確かにぱっとしない年とわかっていたので、本当は90年を使いたかったが、100万もするのであきらめたとのことだ。

いくらグレートビンテージでも、それは大げさと思う。いつもワインを買っているトリンさんの値段で2250ドル。日本で倍でも50万円でしょ?(日本のネットでも30万円で出ていたぞ!)

そのくらいの予算もないのなら、ワインドラマを作るべきでない。原作でバンバンでてくるアイリジャイエも出てこないし、全体的にシャビーだ。

ロベールのところで出てきたワインが、タルボ(まずいワインではないが)の90年と97年、すばらしいほうが90年のタルボですか?

さて、週刊新潮に、このドラマのワイン監修の人の言い訳が出ていた。

リシュブールをボルドーグラスで飲んだのは演出だったと。要するに、益岡徹のやっているレストランは街のカジュアルなレストランなので、わざとボルドーグラスを使ったそうだ。

「へー」と思ったが、2回目(実は本日録画で見た)も全部演出ですか?

ムートンがグラスで出たり、ブルゴーニュ村の一通りのワインがそろっているワインバーでも、やっぱりボルドーグラスで、ミジュニーを飲んでいたが、これはどういうこと?

ワイン対決の場でも、両者ともボルドーグラスだが、これはブルゴーニュであることを隠す演出ですか?

なんかしらないけど、テイスティンググラスもろくに使わないで、ボルドーグラスで統一しているようにしか見えないのだが。

その割にブルゴーニュのグレートビンテージが2002年(そこまでグレートか?)だったり、なんやかんやと「すごい!」を感じさせない。

ワイン映画の名作、サイドウェイでは、そんなに豊かな人でない設定なのに、キスラークラスががんがんあくし、紙コップでシュバルブランの61年を飲むという名シーンもある。

やはりかけるところに金をかけなければ、ワインドラマは成立しないでしょ?

まあ、頑張ってくださいとしかいいようがない

悪口ばかり書いていても嫌われるので、一言だけ

確かにルーミエのミジュニーははずれ年でもおいしいです