最近、時々、朝日ニュースターというCS局を見る。

ある番組で大麻が本当に体に悪いのかというのをやっていた。

昔から、大麻はアルコールやタバコより依存性が少ないとか、脳への害が少ないというのは聞いたことがあった。オランダでは合法だそうだ。

ただ、法律が実態を伴っていなかろうが、外国のスタンダードをはずれたものであろうが、守らないといけないのが法治国家だ。むしろ、法律があるのに、警察が適当に裁量をするほうがまずいのは前にも書いたと思う。

たとえば、インターネットの時代で、刑法175条はパソコンを持っている人には有名無実化しているし、外国のスタンダードからははずれているが、法律がある以上は守らないといけない。

大阪の橋下知事が将来総理になって、未成年者携帯電話禁止法みたいなのを作っても、それが国会を通れば守らないといけない。アルコールは運転だけでなく、暴行や痴漢を増やす可能性があるから、禁酒法と言い出す人がでてきて、これも国会で勝てば守らないといけない。

ただ、このニュースターだの週刊朝日の問題提起には意味がある。外国の状況や体への影響を知らなければ、法律改正の話が議論にもならない。法律はある以上、守らないといけないが、立法府があるし、その議員を選挙で選べるのだから、手順を踏んで選挙で変えさせればいい。その議論の材料はマスメディアが提供すべきだ。

ただ、国が自分たちの力を誇示するために、意味のない法律を守れと強要するのなら、怒りは示す価値はある。お前らは臣民だから政治家のいうことを聞けというわけだ。この国は大統領制でないから、アメリカのように国のトップを国民が選べないのだから、なおのことだ。

今回の麻生政権を見ていてもわかることだが、一回選挙で大勝ちすれば、その後は好きな法律を作れる。国民のほとんどが不愉快に思う法律でも次の選挙まではがまんしないといけない。たとえば、禁煙法のような法律なら、次の選挙で、むしろ勝つことだって考えられる。

だから、選挙というのは投票する側もまじめに考えないといけない。

ただ、番組を見ていてむしろ不愉快だったのは、大麻は所持はいけないが、吸引は罰されないとか、種を持つことは合法とか、わけのわからない法体系になっているのだが、その説明をすべて厚生労働省の役人がやっていることだ。議員が法律を作らないし、作れないのが選挙のことを考えると一番むなしい。