とある名門の公立高校の1年生の人から、

・運動部にいるのだが、それに参加するのが苦痛
・しかし、部活をやめたら人脈がなくなる、ほかの部員と仲が悪くなるのが不安
・名門公立高校なので、この手の部活の中から偉い人も出ると思う
・人脈と夢とどちらを大切にするのか?

というメッセージがこのブログあてにきた。

受験生のファンを意識せずに、大人あてにずっとブログを書いてきたが、この年代の人も読んでいることを知り、あえて、今回はこの手のことに答えることにしてみたい。

確かに、高校の運動部は人間関係を濃くするところはある。卒業して、何十年経っても仲がよいなどということはざらにあるだろう。

それを失うのはもったいないという気持ちなのだろう。

しかし、私の人生経験からいって、人脈というのは一生にわたって作るものだ。

今回、映画を作って実感したが、この数年に知り合った人(三枝成彰さん、林真理子さん、秋元康さん、中園ミホさん、南美希子さんなどなど)に本当にお世話になったし、親身にしてもらった。すべて新しい人脈だ。

逆に高校時代の同級生が偉い人になったところで、大して人脈として使えない。私も灘高校を出ているので、同期にそれなりにえらくなったやつがいるが、何か頼んだ記憶がない。(頼まれたことはあるが――私自身灘高校時代は相当な嫌われ者だったが、こうやっていろいろと頼んでくる人もいるのだから、自分の社会的地位を上げるのが人脈の維持に本当はいちばん役に立つのだろう)

夢と人脈をどちらを大切にするという質問があったが、夢というのが、今のクラブ活動を続けていては、勉強ができないので、志望校に入れず、夢を捨てないといけないというのなら、志望校合格のほうを優先させたほうがいい。

ただし、和田式で要領よく勉強をすれば、まだ高校1年なのだから、部活を続けていても十分大学には合格できる。部活のために夢を捨てるという話にはならないはずだ。ただし、テレビやゲームや恋愛はあきらめてもらうことになるかもしれないが。(こちらのほうがよほど時間を食う)

あとは、部活が好きか嫌いかということだ。人脈などというあてにならないもののためにいやなクラブで我慢するほうがよほどメンタルヘルスに悪いし、部活で食われる時間以上に勉強の能率を落とす。

嫌いなら別の部活に入ったほうが、それこそ明るく振舞える分だけ、「人脈」もできやすいだろう。

自分の目標は何なのか?今の気分はどうなのか?ということに正直に生き、その上で、受験勉強を上手にやるべきだろう。

ちなみに私の緑鐵受験指導ゼミナールは、クラブと両立ということなら、それに合わせた受験計画を個人単位で作るようにさせている。また、この手の相談事は、東大生の担任講師がきちんとしてくれる。

宣伝がましくなったが、くよくよ悩むより、建設的な解決法を考えることだ。