大野病院事件という医療ミス事件で医者に無罪判決が出た。

確かに、結果的に患者さんが亡くなったということで、どんな手術をしたかについて、逮捕までしてしまうのは乱暴だ。

ほとんどのマスコミが書かなかったことだが、欧米のほうがはるかに医療ミスの裁判は盛んだが、基本的に民事訴訟で、積極的安楽死のような故意がない限り、刑事事件にはならない。

その上、日本の場合、マスコミが警察発表を垂れ流すから、今回の事件でも当初、医者が極悪非道のように報じられていた。

でも、前置胎盤で、子宮をとるか、胎盤を剥離するかは、剥離を選ぶほうが一般的なのに、検察がそのせいで死んだと決めてかかって、マスコミも追随した

逆に子宮をとったら、一般的でないことをやって、子供が産めない体にされたと訴えられるリスクもあるのだ。

しかも、日本の警察はいまだに代用監獄が許され、痴漢冤罪でも問題になるように、非を認めないと出してくれない雰囲気がある。

こういう問題に目をつぶって、医療ミスの問題や医療崩壊の原因のような報じ方だけをするのはフェアでない。

この事件の最大の問題は、マスコミの無知と報道のあり方なのではないか?

最初から、検察のフライングという好意的な報道があれば、医療崩壊は起きていなかったように思えてならない