今、2日の「書き換え疑惑」報道以後、財務省理財局が、書き換え前文書を隠そうとしたのではないかという疑惑について徹底的に検証している。

財務省は5日に「本省には文書は残っていない」と説明していたのに、
15日の参院財政金融委員会で太田理財局長は、
「文書管理システムに、書き換え前のものも併せて保存をされており、更新履歴をたどるとそのことが確認できる」と述べた。
さらに、「正直に申し上げると、今回の調査でそのことを知った」と述べた。

しかし、この答弁は極めておかしい。
総務省に聞いたところ、局長などの決裁権者も含め文書管理システムにアクセスできて普段システムを使っている人物は、履歴が残るのは容易にわかるし、普段から知っているとのこと。

例えば、課長補佐から上がってきた決裁文書を課長が修正すると、その履歴が残るとともに前の文書も残る。

それを部長などの上司にさらに上げるわけだが、決裁後の文書を書き換えたときも同様の履歴と書き換え前文書が残ると。

しかも、こうした文書の履歴は、アクセス権を持つ人間が、自分のパソコンを開いて操作すれば簡単に確認することができるということである。

となると、5日の説明と15日の答弁の矛盾のみならず、太田理財局長の「今回の調査でそのことを知った」というのは、極めておかしい。

方法は今は明かせないが、客観的証拠を収集するために他省庁の協力も得ながら、今徹底的に調査している。


『新事実次々、政府説明に疑義=文書保管、官邸への報告-改ざん問題』(時事)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018031700425&g=pol