メディアの独立性や報道の自由に対しての政治家の認識がおかしくなってきている。


この滋賀県議会の決定や、国会質疑で民主党議員がNHK籾井会長に「辞めるべきだ」とあからさまに圧力をかけたり、常識的にあり得ない事が起きている。


NHKによる滋賀県予算案の報道については、県が発表する前の独自取材であり、何ら批判されるものではない。
解禁日を設定して県は5日に報道各社に説明したが、NHKはその前日に予算案の概要をつかみ独自報道をしており問題は無い。


それに対し、「見過ごすことが出来ない」「NHKを呼んで説明を求める」というのは、報道の自由への介入以外の何物でもない。


一方、高市総務相が、放送局が政治的な公平性を欠く放送を繰り返した場合に、放送法等に則り電波停止を命じる可能性に言及したことについて、メディアや民主党などの野党が批判しているが、政府は法律に則って行動するので、停波も起こりうること。


聞かれれば、こういう答弁になるのは当たり前で、放送法や電波法についての一般論を答えたもの。
これを批判するなら、放送法自体を変えるしかない。


メディアも、自らの独立性や報道の自由が危機だと批判するなら、今回の滋賀県議会の決定(撤回はしたが)や民主党議員によるあからさま圧力について、もっとしっかり声を挙げるべきではないか。




「NHK呼んで説明求める 滋賀県議会が要求→撤回」(朝日新聞)