今日の朝刊では2紙で巨大防潮堤問題が一面トップで取り上げられました。

まず、宮城県の河北新報から。

写真の場所は、気仙沼の野々下海岸。
防潮堤のすぐ後ろは高台であり、ここには崖があったわけですが、わざわざ崖を削って防潮堤を作っています。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201601/20160103_71008.html の写真を見るとよく分かります)

人家は高いところにあり、何もしなくても、または崖の崩落防止などで津波への対応はできたはずですが、防潮堤を作るために崖を崩して新たに防潮堤を作ったという状況になっています。

このように磯を埋める、コンクリートで固めるなどにより、漁業への影響が具体的に出始めた地域が出てきています。

記事では、県と地域住民で「調整中」なのは18か所。

住民合意が出来ていないのに合意が出来たとして押し切ろうとした地域について国会質問などで取り上げてきたことにより、県は強引な手法はあまり取らなくなってきていますが、いまだに原案通りで推し進めようとする地域もあります。

住民が見直しを求めているのは正当な理由があり、過去の津波を考えてもそんなに高い防潮堤は必要ない、漁業や観光に大きな影響を受けるなど、人命と地域の持続性を考えてのことです。

津波防災のあり方から考えても異様な高さで、しかも画一的にコンクリートの防潮堤で建設を進めようとした考え方自体に誤りがあります。

今年も巨大防潮堤の見直しが行われるよう、地元の方々にとって良い形になるよう行動していきます。