昨日の国土交通委員会の質問。

巨大防潮堤問題のうち、気仙沼の野々下海岸の防潮堤について聞きました。

この地区の防潮堤は国と県の防潮堤が混在し、国が作った防潮堤は三角形。
これに宮城県が後から作る防潮堤をくっつけるわけですが、宮城県が作る防潮堤はなんと台形で、形が違うため、宮城県の依頼により、すでに完成していた国の防潮堤を台形にすることになり、8200万円の追加工事が必要になりました。

これは、宮城県が県の耐震基準を国が知らないうちに変えたことによるものですが、明らかなミスにより血税が8200万円も投入されるということは許容できませんので、質問しました。

野々下地区の国の防潮堤は林野庁所管ですが、そもそも現在も国の防潮堤は国の耐震基準を満たしており、国側が宮城県の設計変更に合わせる理由がそもそもありません。
つなぎ目のところを、県に三角形にさせれば良いわけで、専門家の分析でもそれで十分耐震性や強度は保たれます。

林野庁は、技術検討、技術評価をしっかりやったのか聞きましたが、明確な答えは無し。
国政調査権をもとに関連資料の開示を求めましたが、いまだに開示なし。

こんなずさんなやり方で8200万円が建設費用として追加されてしまったわけです。

最後に、被災地の防潮堤事業は当初予定に比べ、どれだけ費用が増えたか聞きましたが、なんと当初8600億円の予定が1兆400億円と1800億円も増えています。

ミスに加え、資材や人件費の高騰、このままでは際限なく費用が膨れあがります。

巨大防潮堤はいったん事業を中止し、見直すべきです。