一昨日木曜日の参議院国土交通委員会の続き。
大川小学校周辺の津波分析、JR気仙沼線の鉄路復旧、岩沼市の災害公営住宅の先進事例などの質問について書きます。

宮城県大川地区には、大川小学校があり多くの子供が津波によって亡くなりました。北上川の河川堤防を越流した津波と海岸から入り陸を遡上した津波があるわけですが、石巻市や文部科学省が関与して作られた大川小学校事故検証報告書では、例えば河川堤防の越流時刻や、その量や流れなどについて何人もの専門家から疑問の声が挙がっています。
国土交通省での分析・検証において、堤防の越流時刻などについて、大川小学校事故報告検証報告書と食い違っている点はあるのかないのか、あるとしたらどういった部分か、また国交省においてこの地区の津波についてどのように分析しているのかを問いました。

これに対し国交省は、調査は行ったが堤防等の施設管理上の観点から行ったもので津波の詳細な挙動まで把握していないとの回答。
私からは、後世の教訓とするためにももっと綿密な調査を行うべきと述べましたが、これだけ多くの方が亡くなった地区で、しかも津波が河川堤防を越流したのに詳細調査を行っていないという、喉元過ぎれば熱さ忘れる的な対応はあり得ませんので、堤防越流の原因も含めて追及をしていきたいと思います。

一方、北上川下流域に設置されていた国土交通省のカメラの映像については、ご遺族や研究者への提供を要請に応じて行いたいとの答弁でした。


JR気仙沼線の鉄路復旧については、先日JR東日本と意見交換した時に、ある執行役員が鉄路復旧を強硬に否定するような言動とともにBRTを推奨したことから、それがJRの本音なのではないかと質問。

国土交通省側からは、何ら決定については聞いていない。鉄路復旧するかしないかについては、関係機関と沿線自治体で話し合って決めるとの答弁でした。


最後に、宮城県岩沼市玉浦西地区の災害公営住宅で取り入れられたコミュニティーロードを紹介し質問しました。コミュニティーロードとは、戸建ての災害公営住宅の建物と建物の間を通る長屋の小道のような歩道で、玄関は全てコミュニティーロードに面し、自然に住民が顔を合わせる構造になっています。
宮城県の建築家の方々が持続可能な復興コミュニティのあり方を考える中で出てきた新しい発想で、他の場所でも、こうした考え方を推進すべきだと思うがどうかと太田国土交通大臣に聞きました。
太田国交大臣からは、素晴らしい取り組みで、こうした取り組みが行われていることを各地に紹介していくことが大事。コミュニティの維持のためにもこうしたくふうが必要との答弁でした。
この取り組みについては他の国会議員からも素晴らしい取り組みだとの声が挙がっていました。

○コミュニティロードの考え方について
http://kensetsunewspickup.blogspot.jp/2014/04/blog-post_8.html