本日、参議院国土交通委員会で国会初質問を行いました。
被災地の巨大防潮堤問題について質問しました。

被災地沿岸では、例えば気仙沼市の小泉地区では、人が高台移転して住まないエリアに230億円かけて14.7mの大防潮堤を作ります。あるいは気仙沼市大谷海岸では、砂浜と海水浴場が巨大防潮堤でつぶされます。この二つの地区は、環境省の快水浴場100選に選ばれています。
さらには気仙沼の市街地に近い内湾地区では、5.2mの防潮堤を港にめぐらせ、景観は死んでしまいます。経済界が大反対をしています。

これらの事業計画は、国の予算のもと宮城県が計画を決定します。宮城県は、国の復興予算が付くうちに防潮堤を作る、堤防の高さについても計画通りやるという論拠で、やや軟化したものの大防潮堤建設にかたくなです。

そこで、今日の質問では、国はどう考えるのか国の見解を聞いていきましたが、県の説明とは違い、極めて柔軟な考え方を示しました。

1,防潮堤建設予算については、国の予算の集中復興期間を過ぎても、必要であれば予算を付けるとのこと(※地元負担は生じます)。

2,防潮堤の高さについては、湾口防波堤などと組み合わせる形で総合的に津波から命を守れる代替案があれば、防潮堤の高さは下げられる。

3,防潮堤の位置は、海岸法で定められている原則の「海岸線から50m以内」でなくても、内陸側にセットバックできる。

4,防潮堤建設にあたっては地域住民の意見を聞いて決めるので、人が高台移転して住まない地域では、地元が必要ないと結論づければ作らなくても良い。

国の回答は大きな前進だと考えます!
あとは、地域がどう決めるか。私も引き続きしっかり気仙沼の方の意見を聞いてまいります。

今日の質問はインターネットのアーカイブで見られますので、お時間のあるときにぜひご覧ください。
http://www.webtv.sangiin.go.jp

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