欅坂46の出番が全て終わり、ようやく安堵しました。本当に今日は吐きそうになること2回、意識を失いそうになること2回(笑)感情が揺さぶられすぎて、揺さぶられっこ症候群になりそう(もはや意味不明)


まずは黒い羊の感想から!


欅ちゃんたちの出番は16時台ということはタイムテーブルでもわかっていましたので、15時くらいから何となく見ていましたが、前半は六本木のテレ朝のロビーでやっていたんです。ロビーですから明るく、そしてそこはかとなく漂うチープ感。この中で黒い羊!?と若干の不安を感じていました。
だけど、衝撃の展開!とかやたら期待を煽ってくるし、どんな演出なのかなーと思っていたら、欅ちゃんたちはテレ朝ではなく、客入り前の幕張メッセでやることを予告で告げられ、高まる期待。


てち前髪分けてる!





・・・ん?これってMVの衣装じゃね?
と思ったら階段!
あったわ。MVで階段の場面。これはまさか・・・MV再現?
こんなのはテレビパフォーマンスでは今までなかったこと。だけど、ちゃんと皆踊ってはいる。思いのほか皆衣装ボロボロで何だか服も顔も薄汚れている。

これだけで、もはやアイドルじゃないと言えますよね?ハレの場ですよ?Mステスーパーライブよ?日本中に可愛い自分をアピールする時間だというのに、欅ちゃんたちはボロボロの衣装に汚れたお顔を躊躇なく晒す。そんなのアーティストでもいないよ。


あ、脱線しました。
一番は階段演出。サビ前で土生ちゃんに立ちはだかれます。今日の土生ちゃん衣装のせいかイケメン。それを簡単に振り払い、メンバーを抱き締めようとするも拒否される。MVと一緒ですね。ただ、サビはテレビパフォーマンスのときと同じ振り付けで踊っています。


この中に二期生のほのちゃん、まつりちゃんがいます。左側後ろですかね。
「反対が僕だけなら~」からはまたMVみたく、皆走り出します。
「目配せしてる仲間には~」のところ、ゆいぽんとのダンスがかっこいい!

いつもならここで、間奏にいきますが、今日は何とそのまま二番!フルサイズ?

珍しくてちがカメラを正面から見据えている。まるでカメラの向こうにいる視聴者を挑発するかのように。


「スマホには愛のない過去だけが~」の部分はMVともこれまでのテレビパフォーマンスとも違う演出をしてきました。相手はぺーちゃん。てちの目を遮るかのように手をかざすんです。ぺーちゃんの無機質な美しさが何だか怖い。

「人生の大半は思うようにいかない」のあたりはこれまでのテレビ披露同様数人で踊り、徐々にメンバーがアリーナに集まってきます。
「No No No・・・全部僕のせいだ」は坂道テレビのときと同じく、てちを中心に花びらのような陣形になります。

全部僕のせいだは生声だったように聞こえました。

ここでコーダ風の間奏部分へ。
メンバー皆倒れ込む中、てちは彼岸花を眺めます。MV同様に数秒間の無音。
ここで、てちは表情だけで表現しようとしています。女優だよ、完全に。目だけで演技、いや演技じゃない。彼女の場合は演技はしていない。目だけで何かを伝えようとしていました。

大サビの「白い羊なんて僕は絶対になりたくないんだ」からはこれまでと異なる演出でした。MVもテレビパフォーマンスも受容のハグのシーンでしたよね。ところが逆にてちは皆から迫害されるんですね。それはもう結構な勢いで投げ飛ばされたりしてヒヤッとしました。その中、ゆいぽんだけはてちに手をさしのべようとするけども周りに妨害されます。
投げ捨てられる彼岸花。

それを拾い、てちは歩き始める。
「髪の毛を染めろと言う大人は何が気に入らない?」は好きな振り付けですが、今日は三角形の頂点にはてちではなく、ゆいぽん。てちはどこかへ向かっています。皆に後ろ指を差され、階段を登り始めようとするてちを、ゆいぽんが引き戻しクライマックス。

「自らの真実を捨て~」はてちとゆいぽんの真剣勝負でした。これまで見たどれよりもガチで、手加減なしに向き合っていました。その分寸劇的な要素が薄れ、リアルさを感じたんです。てちとゆいぽんの表情が・・・もう凄まじくて。どうしてこんな顔ができるの?



そして、てちはゆっくりと階段を昇る。


何だか1人皆の業を背負い、天に昇るかのように。

最後ゆいぽんはゆっかーに抱きしめられ、皆に受け入れられるのです。

ゆっかー、こんな表情できるんだ。どんな感情なんだろうか。泣きそうな表情にも見えるし、何かを赦すような聖母のような表情にも見える。




昇った先には何かが舞い降りる。


てちは黒い羊として全ての人の苦しみを背負いこんでこの世からいなくなり、同じような黒い羊だったゆいぽんは他者に受け入れられたように感じました。

終わるまで息してるかわからないくらい固唾を飲んで見ていました。
ラストのこのてちを見て、人の苦しみを全部背負っていなくなっちゃったんだと思ったら泣けて泣けて。泣いたの愛犬が死んじゃったとき以来かな。今年は仙台のツアーに行って、てちの不在に泣いて、愛犬の死に泣いて、泣き納めは黒い羊でしたね。この年になるとなかなか泣くことがなくなります。テレビ見て泣くなんてね。

何だろう。悲しいとかじゃないかな。てちはいなくなったのかもしれないけど、他の黒い羊を救ったんですよ、きっと。それはきっと誰かの希望になるし、てちは救い主だったということ。うーん。わからない。だけど、悲しいとかそういう単純な感情ではなかったですね。最後のゆっかーの表情が温かくて、それも救いだし。絶望の歌みたいになってるけど、私は違うと解釈しています。



これまでテレビで披露した黒い羊のベストアクトは坂道テレビでした。
それでも多少の粗はありました。これは個人的な意見ですが、余りに寸劇っぽくなって一般的ではないと。大サビはMVに忠実になるあまり、スピード感がないかなとか。そういう僅かな粗をTAKAHIRO先生はきっちり修正していたように思います。

今日Mステがベストアクトを更新しましたね。私の中では。感謝しかありません。16時台は決して良い条件ではないと思うけど、この思い切った演出はこの時間帯じゃないと無理。
会場丸ごと使ったあの本気の演出に欅ちゃんたちが本気で応えたということです。特に良かったのは「余韻」を大切にしていたところです。これを作品と言わずして何を作品と言うのでしょう。口パクだとかそんなことどうだっていい。そんな表面的なことを超越したパフォーマンスだったと思う。


もちろん万人が称えてくれるわけではない。これを暗黒舞踊とかそんな言葉でしか受け止められない人もいる。それは仕方ない。マイナスな感情だろうが、何も感じない方が怖いと思う。欅坂のパフォーマンスを見て賛否両論なのは大いに結構。受け流されるのが一番キツいと思うから。


ケヤオタさんは今日欅坂に何があってもついて行くと思ったのではないでしょうか。それくらい近年で一番のパフォーマンスでした。本当にありがとうと言いたいです。