和美師 音緒の日本の言葉 12
今日の大和言葉は学び
前回は「遊び」だったので今回は「学び」についてです。
学校の勉強にまつわる大和言葉です。
普段生活の中でも活用できるような言葉を紹介します。
「学ぶ」は「まねる」から生れた言葉です。
先日テレビの番組内で、オラウータンの行動について
放送していました。
オラウータンの行動に人間のような行動があると
言っていました。
例えば、タオルでガラスを拭く、タオルで顔を拭く、
Tシャツを着るなど、これらの行動は、飼育員がした行動を
「まねした」行動だそうです。
正しく、この「まねる」ですね。
ラウータンが学んだ結果です。
そらんじる
長い文章などを「暗記する」や「暗唱する」ことを
大和言葉で「そらんじる」と言います。
例えば、落語にある寿限無を「暗記している」とか、
「暗唱している」というより、
寿限無を最後までそらんじていると言ったほうが、
自慢することに対して、相手がより感心するような
感じがします。
「そらんじる」の「そら」はメモや何かに頼らず見ない
状態のことです。
そらで○○をする」という言い方はメモなどを見ないで
言える、やれることです。
「そら」の「そら」は「空」からきています。
綴る
文章を書くことを「綴る」と言います。
元の意味は糸を「つなぎ合わせる」ことからきています。
「書く」より丁寧なイメージです。
「思いを綴る」とか「悲しみを綴る」など心情を述べる文章に
ついて用います。
他にもまだ「書く」言葉に「したためる」もあります。
いずれか誰かが読むだろうと思いながら「書く」言葉に
「書き記す」という言葉もあります。
おさらい
「おさらい」の意味は復習です。
「さらう」は一度ではなく、何回か繰り返し勉強や練習を
行うことです。
もともとの言葉は池の泥などをすくって除くところから
きています。
池を何回もさらってきれいに泥をすくって、
完全になくなるまでさらう。
何度も何度もノートやテキスト、台本などを読み直すことを
「おさらい」です。
今日はここまで、音緒でした。